只今エンジンを塗装中のため作業は中断しがちになっていますが、リヤキャリパーのオーバーホールとオイルクーラーコア周りの交換をします。

リヤキャリパーを外します。きれいにリペイントされているので、比較的最近リペアしているようですが、念のため今回シール類を交換したいとのことでした。

外したパッドをよく見ると段付き摩耗しています。

ローターの外側5ミリほどが当たっていないようで摩耗していません。このまま摩耗が進み両側のパッドが接触するようになると、ブレーキが効かなくなってしまいます。

ローター外径を測ると約φ275ミリほどと、やや小さいようです。

こちらはZ1Rの純正リヤローターです。多くのZ系はこれと同じφ290ミリのはずですが、調べるとこの小さいローターがFX1のローターで、キャリパーがMk2系になっていたようです。

キャリパーを分解します。ピストンはステンレス製になっており、シールも比較的新しい物でした。

キャリパー本体は年期の入ったものをレストアしたようで、サビの痕や欠けも見られましたが、機能は問題無いようです。合わせ面の小さいOリングも交換しておきます。

ピストンとシールを組み付けます。

パッドはローターに当たっていない部分を削っておきました。

リヤホイールのベアリングやダンパーも点検しておきます。

リヤ周りを復元します。

パッドとローターの関係はこんな感じ。正しい適合にするにはFX1純正キャリパーにするか、ローターをMk2用にするか、いずれかになるでしょう。

続いてオイルクーラーの変更です。既存のコアブラケットにクラックがあるので交換となりました。弊社のZ系用オイルクーラーブラケットはこんな感じの当時風な手作り品です。コアの大きさに合わせてアレンジは可能で、今回コアは定番の9インチ13段を使います。

コアをセットするとこんな感じ。コアはセトラブ製です。

車体に仮付けします。取り付けはボルトオンです。

不要になるコアの耳はカットします。

端部を塗装します。

再び車体に取り付けます。ホースレイアウトは上回しになる予定です。
