サイドスタンドの傾きが酷いので修理します。
現状はこんな感じ。スタンドはヨーロッパ仕様の2段階で動くやつです。
作業し易いよう右に傾けます。
スプロケカバーまで外します。
スタンドブラケットには溶接の修理痕があります。この時少し多く傾いたまま付けてあるようです。
スタンドを外します。スタンド自体には異常は無いようです。
今回は今後のカスタムを見据えて脱着式スタンドに変更します。先ずは既存のブラケットを削除します。サンダーが根元に届くよう、初めに先端をカット。
続いて根元をカットします。
修理の苦労が伺えます。ブラケットの根元にクラックが入り、上に開いてしまったと思われます。
ここからはフレームパイプを痛めないように、ブラケットの残りを削って取ります。
エンジンを載せたままでは、なかなかやり難い作業です。
ブラケットを削り取ると、いくつか穴が開きました。前回の溶接の際に開いたのでしょうか。
穴を溶接で塞ぎます。
再度研磨します。
脱着式サイドスタンド用ボスの穴を開けます。元の位置は弱くなっているのと、前方の斜め部分に取り付けるとスタンドが内側に入るのでこの位置に付けるようにしています。
パイプ内部の堆積物をマグネットで取り出します。
全部でこれだけ出てきました。今回はかなり多いですね。
エアブローして残りも吹き飛ばします。
パイプ内部の地肌が見えました。この部分はそれほど痩せていないようです。
溶接用のボスはこんな形状でパイプを貫通させます。
スタンドブラケットを治具にしてボスを溶接します。
寝転がって下からも溶接します。
裏側は鏡に映して溶接します。
溶接したらスタンドを仮組します。
傾き角度を確認します。起こしやすい角度になりました。
再度確認していると、裏側に4センチほどのクラックを発見。
これも鏡を見ながら溶接します。
溶接部分を研磨します。
仕上げはハケで塗装します。
塗装後はこちら。
塗装したスタンドを取り付けます。跳ね上げると内側に入りコンパクトになります。バックステップでもつま先に当たらなくなります。
右側アンダーフレームのブラケットも削除します。
カットして滑らかに研磨します。
同じくハケで塗装して完成です。
前側のガセットにも大きなクラックが。ここまで伸びているのはなかなか稀ですね。こちらも溶接します。
念のため2重に溶接で盛っておきます。
こちらも同じく塗装します。