車両入手時からエンジンよりオイル漏れがあり、今回それを中心に修理します。
作業待ちの間も乗っていただいていたため、オイル漏れは進行しているようです。酷く湿っているのはシリンダーベースより下の部分。応急処置の液体ガスケット盛りも効果なかったようで、ぐるっと一周漏れ出しているようです。
マフラーを外します。
KERKERマフラーはだいぶ錆があり、底打ちもかなりありますね。
凹み具合はこんな感じ。底面は1/4ほど平らにつぶれています。
マフラーを外してもう一度オイル漏れ箇所を確認。あちこち漏れ出ていますが、シリンダーベースからが多いようです。
エンジン株は全体的にオイルまみれです。
キャブとエアクリボックスを外します。こちらもシリンダーベース周りが特に濡れています。インテークポートは軽く研磨されていますね。
スプロケカバーを外します。
フロントスプロケを外します。
アウトプットシャフトのオイルシールからも漏れているようです。
ヘッドカバーを外します。
内側には2ヵ所溶接で補修した痕がありました。
カムホルダーネジのトルクを確認。幸い全て大丈夫でした。
プラグを外してからレンチでクランクを正転逆転します。バックラッシュが大きいので、カムチェーンテンショナーの戻りが多いようです。
バルブタイミングを確認します。
バルブクリアランスを計測します。限度値より広いところ、狭いところ、いろいろあります。
ヘッドを外します。
燃焼室はこんな感じ。
カーボン堆積は多めですね。
シリンダーを外します。ベースガスケットも社外品です。全面にオイルが染みていますね。
エンジンマウント左上部です。U字の厚ワッシャーがありません。組み忘れでしょう。エンジン腰下も分解歴があるかもしれません。
エンジンマウント前上部右側です。左の4.5ミリスペーサーが無いことで、右のプレートは曲がって付いています。エンジンが少し左に回転した状態ということ。フロントスプロケの内側が異常摩耗していたのと符合します。
今回費用は押さえたいので、分解は最小限にとどめて行います。