ワークスバックステップ装着に伴い、ノーマルサイドスタンドではつま先に干渉するので、スタンドを脱着式に変更します。スタンドの素材はZXR250純正です。
ノーマルのサイドスタンドブラケットを削除します。
フレームにスタンドボス用の穴を開けます。
フレームパイプ内のゴミを取り除きます。真新しい切粉は今回加工時の物ですが、大部分を占める茶色い粒や粉は、パイプ内部にあった堆積物でサビなどの汚れです。
磁石で取り出せた異物はこんな感じ。これは今まで同様の加工をしたどんな1000J系も程度の差は多少ありますが、概ねみんなこんな感じです。旧車のフレームは内部から傷んでいくのです。
エアブローします。ものすごい量のホコリが出てきます。
内部の異物が取れました。フレームパイプ内側はかなり錆びているものですが、この個体は比較的良好な方です。
溶接用のスタンドボスを用意します。
ボスを挿入し、スタンドブラケットを治具にして溶接で仮止めします。
傾き具合を確認します。ちょうどいい感じですね。
スタンドをたたむとこんな感じ。
かなりコンパクトでペダル操作の邪魔になりません。
続いてマフラー加工の仕上げです。カチ上げ加工が済んだので、不要なステー類は削除します。
削除部分を研磨します。
新品で加工したこのマフラーはこのあと耐熱セラコートします。スチール素材のマフラーは、通常の耐熱塗装では1年ほどで錆びが出てきますが、セラコートなら目立つサビが出るまでは数年はかかります。比較的耐久性のいい塗装です。
続いてエンジン下ろしの前に腰上を分解します。
カムホルダーネジのトルクを確認します。1ヶ所はトルク抜けしていました。
レンチでクランキングします。正逆転をするとバックラッシュが比較的多いですね。カムチェーンテンショナーの戻りが多いのでしょう。テンショナーも更新します。
バルブクリアランスを計測します。概ね良好です。
ヘッドを外します。
燃焼室はこんな感じ。カーボンの堆積は年式の割に少な目。
ヘッドガスケットは上下逆さまだったので、分解歴があるようです。
シリンダーを外します。
シリンダーは大きなスカッフも無く良好です。
ピストンを外します。
外したピストンはこちら。
ボアはノーマルですね。
ジェネレーターも外します。スターターギヤはだいぶ圧痕があるので更新したいところですが、純正部品はもう販売終了となってしまいました。
ジャッキでエンジンを支え、マウントボルトを外します。
エンジンを下ろします。エンジン、フレーム共にリペイントの予定です。