分解作業の続きです。
今回、フレームもエンジンも外装も全てリペイントするので、フレーム関係の小物もできるだけリペイントします。こちらのバッテリーケースは数年前に新品交換したものですが、やはりバッテリー周りは環境が悪いので腐食が始まっています。バッテリーはドライバッテリーのショーライに変更するので、リペイント後はキレイが長持ちするでしょう。
ノーマルのヘッドライトステーもリペイントします。これはなかなか原形をとどめているのでいいコンディションですね。フレーム全般比較的きれいなので、酷い転倒歴など無いだろういい車両と言えます。
ついでにヘッドライトケースもリペイントしましょう。
続いて工作物です。先ず、新しいPMCメガホンマフラーのカチ上げ角度を決めるために、クリアランスの確認が必要なワークスバックステップが付いていないといけません。そこでステップを先に製作する必要があるので、小物たちをまとめて製作します。
画僧にあるのはステッププレート左右、ウオタニSP2コイル用ステー2枚、キャブ後方隔壁です。それぞれジュラルミン板の8ミリ、3ミリ、1.5ミリから切り出しています。
隔壁を所定の角度に曲げ、フレームとのフィッティングを確認します。
オーナーさんのお好みで艶消しブラックに塗装します。手前はヨシムラテンプメーターのステーです。あまり目立たないところなどは缶スプレー塗装でコストダウン。
再度フィッティイング確認。取り付けはタイラップ止めです。
ステップ周りの加工のため、リヤ周りを分解します。
スイングアームも外します。
ノーマルステップのブラケットを削除します。
初めに付け根の切りやすいところをサンダーでカットします。
耳が少し残るので、溶接ビード部を削って薄くします。切れる直前まで薄くなると鉄板の温度が上がってテンパーカラーが発生します。それを目安に削りをやめます。
耳を起こしてグリグリすると切れて取れます。母材のフレームを傷つけない方法のひとつです。
ノーマルステップのブラケットが全て外れました。
箱になっているので内側は塗装がのっておらず、このように錆びているものです。ですがこの車両の場合は非常にサビが浅いので、ここからもグッドコンデションであることが伺えます。未再生の良い個体です。
ボスの溶接面をキレイに研磨します。
スチールの無垢棒からも、必要なパーツ素材を切り出します。主に使っているのはS45Cの磨き丸棒という材質。外径が高精度に仕上がっているので、完成品の外径に近い物を数種類用意して使います。ちなみにクランク点検棒はこれのφ17ミリなどを切断したものです。
このあとステップのボスを旋盤で製作し、フレームに溶接します。