電装系全交換の最終段階は、点火系をウオタニSP2に変更します。イグニッションコイルのステーはJ系用の設定が無いのでいつもジュラルミン板で製作しています。

ステーを取り付けるとこんな感じ。

車体に取り付けるとこんな感じ。

プラグキャップはワークス車風にオレンジシリコンのこちらを使います。アメリカのACCEL(アクセル)製V8エンジン用を流用します。

オレンジプラグキャップだけ使うので、イエローのコードからキャップを引き抜きます。コードは別に用意したシリコン製のブラックタイプを使用します。

ターミナルは専用のカシメ治具でカシメます。

シリコングリスで潤滑し、コードをキャップに挿入します。


完成したワークスタイププラグコードがこちら。

取り付けるとこんな感じ。

続いてステムを交換します。現状は純正北米仕様のオフセット60ミリですが、フロント18インチに最適なオフセット50に変更します。

フロント周りを分解します。

分解の必要が無いハンドル周りは上から吊っておきます。

アッパーステムを外します。

アンダーステムを外します。

左がヨーロッパ仕様のオフセット50ミリタイプです。

メーター取り付けネジが折れ込んでいるので取り除きます。

先ず、ボルトの中心に穴を開けます。

穴をやや拡大し、エキストラクターで回してみますがびくともしません。かなり固着しているようです。

8ミリのドリルまで穴を拡大し、詰まったネジを全て削り取ります。

ネジ山が無くなったのでヘリサート加工します。先ずはヘリサートタップでネジ切りします。

ヘリサートを挿入します。

ヘリサート挿入後はこちら。

折り取り棒を使ってトングを折ります。

マグネットで折ったトングを取り出して完成です。

最後に、ボルトがスムーズに入るか確認します。

既存のベアリングレースを外し、新しいベアリングを圧入します。

純正は下側にダストシールが無いので、いつものようにタンクキャップパッキンを流用してダストシールとします。

パッキンを挿入するとこんな感じ。フレーム側とピッタリ同径です。

フレームに残った上下アウターレースも外します。

外した後はこちら。特にキズも無くきれいですね。


新しいアウターレースを圧入します。

オフセット50のステムを取り付けます。

フロントホイールのスピードセンサーを回転させるパーツは、以前に乗り上げたまま締めたようで角が潰れています。

一旦外して板金修理します。

右前のウインカーは点かなくなったとのことで点検します。すると、ステーにシールテープが巻いてありました。これでアース不良となったのでしょう。

シールテープを剥がして点灯するようになりました。まだまだ分解点検していないところも多数あるので、早めに全分解点検してみたいところです。

フロント周り、完成です。あとはSP2の配線とレギュレーター交換などです。
