先日納車したばかりでしたが、クラッチが切れなくなったとのこと。
レバーを外してみましたが、ケーブルは引き抜けないので繋がっているようです。
スプロケットカバーを外して、クラッチレリーズ周りを点検します。レリーズレバーは通常の位置より1段前に引っ張られていますね。ケーブルの引き過ぎでレリーズベアリングのボールを乗り越えてしまったようです。
レリーズレバーを外してみます。ベアリング周りに異常はないようです。
正しい位置にセットし直します。通常はレバーとケーブルがなす角度が90度より少し狭くなります。この状態でクラッチレリーズの遊びを再調整します。
初めにレバー側のアジャスターの出代を2~3ミリにセットします。これがデフォルトです。
ケーブル中間のアジャスターを多めに緩めます。
この状態でレリーズの遊びをマニュアル通りにセットします。3点ボールベアリングの場合は、アジャストスクリューを半時計方向に回して止まったところがクリアランスゼロ点。そこから時計回りに1/4回転回してロックします。そうすることで、アジャスターネジのピッチ1.25ミリの1/4のクリアランスを取ったことになります。
最後に中間アジャスターでレバーの遊びを2~3ミリになるようセットします。
これはレバーを遊びが無くなるまで引いた状態。これでクラッチレリーズの遊び調整は完了です。因みに、この調整寸法はエンジン冷間時のものです。温間時はエンジン温度によって遊びが大きくなるので、少し遊びを多めにとって調整し、冷間時に再確認しておくといいでしょう。
それ以外にも高速でハンドルが振られるとのこと。納車前のチェック走行では問題ありませんでしたが、更にタイヤの変摩耗が進んだ影響でしょうか。フロントタイヤの変摩耗は極わずかです。
リヤタイヤはセンターが減って平らになってきています。
チョークで付けた範囲が平らに減っている部分です。チョークラインのところは角ばっているので、少し癖が出始めているかもしれません。明日、雨が止んだらチェック走行してみます。