Z1000Mk2 A.Y様 構造変更検査 定員1名へ

 

この状態で入手されたとのこと。もうすぐ車検の時期なのでとりあえず車検だけとりますが、タンデムステップが無いので今回は構造変更して定員1名で登録することに。

 

ヘッドライトはレンズの内側がかなり曇っています。

 

レンズを外して小さく切ったウエスを中に入れます。

 

エアガンでレンズ内にエアを吹き込み、中のウエスを高速回転させます。

 

レンズの内側と反射板がきれいになりました。この方法はYouTube で紹介されていました。結構便利です。

 

ヘッドライトを点灯させます。だいぶ明るくなりましたが、車検の基準値に対し余裕とは言えません。

 

リレーを追加して更に光量をアップします。

 

リレー追加後はこちら。これで現行車並みの光量となり、車検も問題無いでしょう。

 

翌日、チェック走行を兼ねて自走で車検場へ向かいます。

 

検査ラインを通り、通常の検査項目は無事に合格。そのあと構造変更検査としての別の検査を受け、構造変更検査が終了します。

  

チェンジリンクにガタがあったので点検します。チェンジアームのクランプが弱いようです。

 

ステンレスのキャップボルトが使われていましたが、これでは強度が足りないので純正のクロモリボルトに変更します。

 

しっかりと締めガタは無くなりました。但し、レバー比が良くないので、シフト操作はかなり硬いです。ペダルはワンオフなのでチェンジアームを長くしてレバー比をもう少し大きくするといいでしょう。

 

クラッチレバーもレバー比のお話。こちらは社外品のレバーで、レバー比がやや大きくなり、クラッチ操作が軽くなる仕様。これだとクラッチプッシュロッドのストロークが減るので、暖気後にクラッチの切れ不良が起こりやすくなります。ニュートラルが出にくかったのですが、クラッチの切れが悪かったのかもしれません。

 

クラッチレリーズの遊びを調整します。ここの遊びを確保したうえで、レバーの遊びは最小にしておきます。

  

フロントローターのガタも大きめです。フローティングピンにウェーブワッシャーも入っている仕様なので、本来はガタの無い仕様のはず。横方向も回転方向もガタが多いので、ピン交換では直らないレベルまで摩耗しているようで、ローターASSY交換が必要でしょう。

 

リヤのパッドはインナーディスクへの干渉防止のため、かなり小さく削られていますね。リヤが小径ディスクの場合は結構早くパッドが摩耗するものです。マメにパッド残量を点検した方がいいでしょう。

 

交差点などで車体の倒し込み時、セルフステアが不自然に効かない領域がありました。フロントタイヤは両サイドが段付きに変摩耗し、おにぎり型になっています。

  

リヤはセンターが平らに減って角ができています。これら前後タイヤの変摩耗はハンドリングを悪くします。タイヤも早めの交換をお勧めします。