スターターの空回りが散発するようになってきたとのことで点検・修理します。
事前の状況からスタータークラッチの不具合が予想されていました。オイルが漏れないよう右に傾けて分解します。
現状、スターターモーターとバッテリーは交換済み、ジェネレーターカバー周りは分解履歴不明とのこと。
ジェネレーターカバーを外します。ステーターコイルのグロメット付近の液体ガスケットはやり直してあるので、、ここは分解歴があるようです。この状態ではスタータークラッチの緩みなど無いようです。
マグネットローターを外します。トルクも正常、クランクのテーパーもきれいですね。この部分の空回りは無いようです。
スターターギヤはこんな感じ。見かけたことが無いギザギザのキズが付いています。これがクラッチローラーの滑りの原因になったのでしょうか。
不具合初期のころに部品の確保をお勧めしていたので、今回スタータークラッチ周りの部品一式をお持ち込みになられました。J系のスターターギヤは既に販売終了となっているので、ギリギリ間に合いましたね。
スタータークラッチも分解します。
スタータークラッチのローラーが当たる分もだいぶ圧痕がついて凸凹しています。
新品のスタータークラッチを取り付けます。締め付けボルトも更新し、ロックタイトを塗布して組み付けます。
締め付けは規定トルクでしっかりと。
スターターギヤも新品交換して復元します。
ローターボルトにもロックタイトを塗布します。
こちらも締め付けは規定トルクでしっかりと。
ステーターコイルハーネスのギボシも新品交換します。始動チェックの結果は良好。これで様子を見ていただきます。