デモ車のZ1100B2ワークスS1仕様です。ロングツーリングを控えて久しぶりにメンテします。この車両、販売もするのでお探しの方はいかがでしょうか。
タイヤは今回初めてダンロップのQ5A(キュー・ファイブ・エー)を使います。アルファー14が廃盤となったので、リヤの70扁平ハイグリップ系タイヤとしてこちらが後継となるようです。メーカーでの位置づけは、スポーツツーリング向けのロードスマート4よりスポーツ走行向けですが、サーキット用ほどハイグリップではないもよう。サイズは110/80-18 150/70-18です。
フロントタイヤを組み替えます。
バランスウエイトはゼロでした。
リヤタイヤを組み替えます。
ダンロップ、こちらも実幅は呼び寸法の150ミリより広めです。
フロントフォークのエアも減っていたので標準の0.5kg/cm2に加圧します。
チェーンはチェーンルブで潤滑します。
エンジンオイルとフィルターも交換します。
キャブは仕様変更します。新しく装着するのはバイパスポート加工済みのCR33です。
スロットルバルブの下流に1ミリ以下の小さいバイパスポートが追加されており、ここからアイドリング時の燃料供給がスロー系と合わせて追加され、安定したアイドリングが得られるようになります。
ケーブル受けは、ネジ山分を削っておきます。
一旦分解し、ジェッティングを確認しておきます。
エアスクリューは全閉位置でマーキングしておくとわかり易いです。初期値は1と1/2回転戻しにしておきます。
現状のキャブはCR35です。CR33より全域でわずかにパワーは上がりますが、ボディーが大きいので搭載性が悪くなり、スロットルも更に重くなるなど、デメリットもあります。当時風の外観でパワー重視の方は試す価値ありますが、オールマイティーなのはやはりCR33ではないでしょうか。そこで今回の仕様変更となりました。
35と33キャブの大きさを比較します。左が35、右が33です。スロットルボディーの大きさが違うので、スロットルやニードルも互換性はありません。メインやスローなどその他のジェット類は共通です。
横から見るとこんな感じ。前後長は同じですが、高さは1センチほど違います。
上から見るとこんな感じ。
バイパスポート加工済みCR33を取り付けます。外観では判別不能です。
エアスクリューを軽く調整後、アイドリングは800rpm位でも安定します。因みにエンジンはワイセコφ74ミリで1135cc、カムはWEBの#110です。
キャブセッティングに向かいます。バイパスポートがあるので通常のCR33とはスロージェットの番手が大きく異なりますが、あとは基本的ほぼ同じです。
スロットル低開度域のセッティングが決まったら、メインジェットは高速道で選定します。
2日後、美ヶ原まで日帰りのロングツーリング。標高2000mでも快適に走れます。