塗装が完成したのでエンジンを組み立てます。ベアリング破損の影響でクランクケースは今回交換したものです。

塗装の前処理でサンドブラストされているので、ネジ穴は全てタップを立ててメディアの残りが無いか確認します。特にこの辺りの奥まったネジ穴は、トラブルがあると修理が困難なので要注意。

スターターモーターのネジ穴もメディアが残っていることが多いので要注意。念入りに穴の内部を掃除します。

ネジ穴のチェックが終わったので組み立て開始。アッパーケースに点検済みのクランクをセットします。今回ジェネレーターローターとクランクは強力に固着しており、分離しないで一体のまま進めています。

ロアーケースも同様にネジ穴のチェック。ケースだけでチェンくするネジ穴は100ヶ所くらいあります。

クラッチハウジングにも不具合があり、急遽代替品を用意しました。

上が元からの方。不具合箇所がわかりますか?

今回の物はダンパースプリング6本のうち2本がパックリ折れていました。1本目はこちら。きれいに重なっていると見落としがちです。

2本目はこちら。

こちらは代替の純正中古品。スプリングの折損はありません。

放置期間が長かったようでサビが目立ちますが、機能的には問題なさそうです。

ベアリング交換済みのシャフトに組み込みます。

ロアーケースにシフト周りなどの小物を組み付けます。

レバーの軸はだいぶ摩耗していましたが、代わりが無いので継続使用します。

シフトフォークのガイドピンの摩耗は少ないようです。

シフト関係小物、組付け完了です。

シフトドラムには角が欠けた痕があります。ベアリング破損時に飛んだ破片で破損したものと思われます。このくらいなら特に影響ないので継続使用します。

シフトフォークなどはこんな感じ。

オイルフィルターハウジングの上側には、リリーフバルブASSYを取り付け、緩み止めワッシャーを確実に折り曲げます。

シフトドラムガイドボルトも取付、こちらも緩み止めワッシャーを折り曲げます。

キックを含め、4軸が整いました。

一旦はロアーケースを取り付けたのですが、ここのボルトに違和感があったので再度分解。チェックするとネジ穴口元のネジが数段舐めてなくなっていました。ノックピンの奥だったので見落としていました。ヘリサートタップを立て、ヘリサートで修復します。

ヘリサートを挿入します。

ネジ山修復完了です。

再度液体ガスケットを塗りなおします。

上下クランクケースを合体します。

オイルポンプを取り付けます。

オイルパンを取り付けます。腰下ほぼ完成です。
