ヘッドを分解点検します。
バルブスプリングを外し、ガイドとステムのガタを確認します。概ね大丈夫です。
リフターは上下の摩耗が進んでいるので交換するといいでしょう。
バルブを外します。
バルブの傘内側はこんな感じ。カーボンの堆積は比較的少な目です。
ステムオイルシールを外します。
原形はとどめていましたがだいぶ硬化していますね。
カムメタルも痛んでいるので交換することに。
ヘッドデッキ面のガスケットを剥がします。コメティックの左右一体物グラファイトガスケットと思われますが、経年で固着するのであまり使用したくないガスケットです。
リムーバーを塗布して少々放置します。
その間にシリンダーの作業。
ダウエルピンは錆びて固着しています。抜くにはつぶれ止めのドリルを入れ、キズ防止にワッシャーをセット。
そのうえでバイスプライヤーで掴んでグリグリ回して抜き取ります。
無事に取れました。
下面のガスケットも剥がします。
ガスケットを剥がし終わりましたが・・・。
前の作業者がだいぶ傷を付けてしまっていますね。下面も面研したいところです。
ヘッドのカーボンが浮いてきたところで、ブラシで剥がします。
燃焼室とポートのカーボンがほぼ取れました。ヘッドは面研されていないようです。
燃焼室は大きなダメージは無いようです。
お決まりのプラグホールのクラックは、2番と3番にありました。温存しながら使うしかありません。
バルブシートはカーボン噛み込みでかなり凸凹していますね。カットは初めてのようなのでシートカットした方がいいでしょう。
プラグネジには2ヵ所ヘリサートが入っていました。
リフターホールのひとつには傷が結構あります。シム脱落でも起こしたのでしょうか。大事には至っていないようです。
シリンダーも洗浄して再度点検します。
サビの具合はこんな感じ。4気筒共サビています。サビたまま走行していたので一見表面はなめらかですが・・・。
指でさわると段差ができています。φ72ミリなのでボアアップの余地は無し。スリーブ交換は避けられません。