ガラスが割れているタコメーターは、手持ちのオーバーホール済品と交換します。

メータースポンジは左右ともヘタっているので交換します。

スポンジを剥がし、こびりついたカスも取り除きます。

清掃後はこちら。メーター球も切れている物があったので、念のため全数新品交換しておきます。

メータースポンジは社外品のゴム製パッキンに交換します。

交換用のタコメーターは、内部はオーバーホール済みですが、外観がやれているので塗装します。

裏側のカバーは左右ともタコメーター用が使われていました。なので、新しいタコメーターのカバーは右から移植します。

新たにスピードメーターカバーをストックから取出し、塗装して使います。

ビトー製のメーターステーを使ってメーターを組み立てます。

イグニッションスイッチは同形状のエリミネーター250純正を使います。配線とカプラーは要加工です。

新しいイグニッションスイッチを取り付けます。

ヘッドライトステーはラバーがやせて緩いので、厚紙で作ったリングを足してラバーの潰れ代を稼ぎます。

ライトステーとメーターを取り付けます。ライトステーは上下ステムで挟むだけなので、先ほどのゴムダンパーの厚みによるフリクションが適度にあることが大事です。

メーターとライトステー周りが復元できました。

社外品のメーラーダンパーも形状はピッタリです。

エリミネーター250のイグニッションスイッチは、キーの向きが90°ズレます。この状態がOFFです。

パルシングカバーはBLファクトリー製を追加工して使います。先ずは穴開け。

続いて角のアール仕上げ。

少しブツブツになるように塗装して完成です。右が本物。

スタータークラッチが空転するとのことで交換します。

ジェネレーターローターを外します。

このワッシャー、裏表が逆に付いていますね。

スターターギヤは、ローラーが当たる面がかなり凸凹になっているのでもう寿命ですね。スタータークラッチとセットで新品交換します。

スタータークラッチを分解します。

ローター中心のテーパー部にネジロック剤が付いています。ここにはロック剤を塗ってはいけません。テーパーでの接合は、金属と金属の摩擦力で動力を伝達します。

ネジロック剤を除去しました。テーパー面は比較的きれいなので十分使用できるでしょう。

新しいスタータークラッチを取り付けます。ここは緩みやすいのでネジロック剤を併用します。

こちらのワッシャーは、面取り部をエンジン側にします。ワッシャーの面取りはクランク根元の角アールを逃げるためです。

ワッシャーを正しい向きで取り付けるとこんな感じ。

ジェネレーターローターASSYを取り付けます。

スターターギヤは軽くフリクションがかかる状態が正常です。くるくる軽く回るようではNGです。フリクションが必要な理由は、エンジン始動時後にスターターモーターの回転が直ぐ停止するようにするためです。

もともとついていたダンパーは厚みが削られていますね。

このダンパー、純正は厚さ違いで6.3ミリ、7.3ミリ、8.3ミリの3種類ありますが、7.3ミリと8.3ミリは既に廃盤です。手持ちの純正中古品の中から、厚い物を選びます。

因みにPMCからは代替品がリリースされています。

ジェネレーターローターボルトもネジロックを塗布します。

締め付けは規定トルクでしっかりと。

カバーのボルト、ここだけ底付きします。もとのボルトが短かったのには理由があるようです。

ネジ穴を覗いてみると、奥の方にネジが折れ残っているようです。口元はヘリサートが入っています。

先ほどのボルトは5ミリ短くし、残りはノーマル長さのボルトでOKでした。

S1パルシングカバーを取り付けますが、根元のエンジンカバーの腐食が気になります。

せっかくなので軽くバフ掛けしておきました。

そうするとクラッチカバーの錆びも気になってきます。

こちらも軽くバフ掛けしておきます。

エンジン右サイドはこんな感じに仕上がりました。
