修理の続きです。転倒によるフロント周りのダメージ修復とオイル漏れしているフォークのオーバーホールなどをします。
タコメーターはガラスが割れているのでストック品と交換します。
メーターカバーも大きくへこんで削れているので交換しましょう。
メーターステーも少し曲がっていますね。よく折れる根元の折り曲げ部分は溶接で修理されいるものです。
レンチで掴んで曲げ直します。純正はアルミ製なので簡単に曲がります。
バイスで挟んで平面を出します。
よくみると溶接修理してある部分にクラックがありました。
修理を繰り返しても弱くなるので、ビトー製のメーターステーに交換します。ステンレス製で弱い部分が補強されています。
電装系はほぼ全て更新するので、イグニッションスイッチも外します。
フォークはオーバーホールするので外します。
分解点検します。幸いインナーチューブに曲がりはありませんでした。
問題はオイルシールが摺動する部分に細かいサビが無数にあることです。
今回は費用を抑えるため、バフ研磨とします。
サビの凸部分を削り取る感じで研磨します。手で触って引っかかりが無ければ良しとします。
今回交換する消耗品はこちら。現在も全て純正部品で揃います。
組み立て後、フォークオイルを規定値より少し多めに入れます。
アウターチューブを上下してエア抜きします。
泡が落ち着いて油面が安定したら、レベルゲージで吸い取って油面を規定値に合わせます。1000Jの場合はマニュアルでは最短に縮めた状態、スプリング無し、油面はヨーロッパ仕様がスポーティーに走れるので110ミリとします。オイルは15番を使用しています。
エアは標準値の0.5kg/cm2入れます。標準体重ならこの値がオールマイティーでお勧めです。エア加圧しないと車高が低めでブレーキング時のノーズダイブが多くなります。3ヵ月程するとエア圧は下がってくるので、定期的な補充が必要です。エアを入れるこの道具は一般に安価で市販されているもので十分です。
次に曲がったヘッドライトステーを修理します。
現状はこんな感じ。左右とも曲がり、ねじれがあります。
先の方であればバイスに挟んで容易に曲げられます。
ねじれも修正します。
ウインカーホール周辺の変形はプレスします。
ほぼ元通りになりました。
簡単に塗装しておきます。
ステムベアリングはスムーズなので大丈夫でした。汚れが酷いので洗浄します。
洗浄後、こちらも簡単に塗装して錆止めしておきます。
ついでにキャリパーサポートもきれいにします。アルマイトなどしていないので、磨いていないとサビてきます。
ナイロンたわしで表面を研磨します。頻繁にウエスで磨いていればこれを維持できますよ。