フロントのS1ローターですが、転倒時に少し曲がってしまったようで、ブレーキを掛けると1回転ピッチで抵抗感があるとのこと。分解点検します。
フロントアクスルをバイスで固定します。
ダイヤルゲージでディスクの振れを測定します。もともとS1ローターはリジットなので、製作時に0.1ミリ程度の振れは持っていますが、こちらは最大0.2ミリほど振れがあるので、少し曲がっているようです。仕様に伴う歪でも、スリットの隣同士で段付きができてしまうこともありますが、特に酷くはならないのが過去の実績でわかっています。
振れはあまりひどくないので、一旦分解して位相を180°ずらしてみようと思います。
ローターの皿ネジは、6角穴が小さいのでボルトがサビて固着すると緩まなくなります。今回も半分ほどは緩みませんでした。レンチが曲がるほどです。
それでも片側は何とか緩みました。
インナーローターも分解します。
こちらは固着が多いので、ドリルで揉んで外します。
うまく取ることができました。
分解してアウターローター単独でも曲がりをチェックします。やはり大きな曲がりはありませんでした。
取り付け面の錆びを落とします。
左右のアウターローターを入れ替え、ホイールとの位相は180°ずらして組み付けます。振れは少し相殺されたようで、0.1ミリ程度に収まりました。
スリット間の段差が気になるところがあるので、エッジ部分を面取りしておきます。
面取り後はこちら。これで改善されているといいのですが、チェック走行してみないとわかりません。