Z1000R1 O.T様 電装系の混乱

 

メインハーネス交換に伴い、ハーネスの改造箇所が多く、分解組立によって調子が悪くなり復元できなくなってしまったようです。

 

ヒューズが飛んだりあちこち点かなかったり点きっぱなしだったりと、電装系の異状は多岐にわたります。先ずは分解しながら現状を把握します。

 

車両は北米仕様のKZ1000-R1です。元はヘッドライト常時点灯ですが消せるようになっているとのこと。バッテリー周りもいろいろ変更されていますね。

 

ヒューズBOXはミニブレードタイプになっていましたが、メインヒューズ系統のハーネスが繋がっていませんでした。

 

ヘッドライトケース内も点検します。交換に使用したメインハーネスはヘッドライト常時点灯の北米仕様Z1000-R1用のようで、配線を大幅に加工してヘッドライトライトON-OFFスイッチをつなげてありました。

 

社外品のメインハーネスなので純正と配線色が異なる部分も多く、複雑な改造のためになおさら回路を追いかけることも困難な状態です。

 

一応正しそうな回路にして繋いでみると、灯火類は点くようになりました。

 

ジェネレーターからの配線にあるギボシは、J系によくある焦げた状態のままです。これはギボシを交換します。

 

信頼性と今後の整備性、故障探求のし易さを考え、Z1000-R2純正新品ハーネスを改造して使用することにします。既存のメインハーネスを外します。

 

バッテリーケーブルは古いままなのでこちらも合わせて更新します。

 

Z1000-R2純正メインハーネスを用意します。主に丸メーター仕様に適合させる部分を改造します。

 

元の角メーターに繋がる部分のカプラーの根元で切断します。これを丸メーター系の4個のメーター(スピード、タコ、オド、フューエル)に繋がるように改造します。

 

テスト用のメーターに合わせて改造、接続を確認します。このほかにイグニッションスイッチへの回路も改造します。これによりメーターとイグニッションスイッチ交換は他のR1用と自由にできるようにします。

 

スターターロックアウトスイッチの回路は、メインハーネス内でキャンセルしておきます。中央の黒い線2本を短絡するとキャンセルできます。

 

リヤブレーキスイッチの接続部分は、ETC電源など取り出せるように電源を2極化しておきます。その他ヘッドライトケース内にもサブメーター用の電源取出しとアースを増設しておきます。

 

ニュートラルスイッチも動作しないとのことで、お持ち込みのスイッチに交換します。

 

加工したR2メインハーネスを車体に艤装します。このあと左右ハンドルスイッチの配線カプラーをメインハーネス側に合うように改造して繋げます。今後はR2用ならカプラーオンとなります。