オイル漏れ修理とウオタニSP2取り付けなどのご依頼です。

タンクを外します。

メインハーネスは新品交換されているようですが、フロント行きはノーマルの太いままタンクとフレームの間を通してあり、タンクに押されてビニールテープが剥けていました。太いままここに通すのはなかなか無理があるのです。こちらはあとで補修します。

CRキャブをファンネル仕様にするため、エアクリBOXも外します。


先ずはミッションカバーのオイル漏れ修理から。スプロケカバーを外します。

スターターカバーの左ネジ部は破損して接着してありました。スターターモーター交換で修復可能です。

フロントスプロケを外します。オイル漏れが多いのは、アウトプットシャフトのオイルシールからのようです。過去に交換されているようですが、オイルシールの圧入が浅いので、リップがカラーから少し飛び出していますね。

ミッションカバーを外します。左側レバーのリターンスプリングが所定の位置から外れていますね。

シフトの節度が悪かったとのことで、これが原因かもしれません。

スプロケ奥のカラーはキズが多めです。このままオイルシールだけ交換しても、また早期に漏れてくるでしょう。このカラーも交換することに。引っかかりが無いので車載のまま取り外すのは少々大変です。

カラーを削り、引っかかりを作ってプーラーで引っ張ってみましたが取れませんでした。サンダーで削って取ることに。

30分ほど粘って無事にカラーだけ取れました。

新品のカラーを圧入します。

スプロケナットを使い、少しづつ圧入します。

圧入完了です。

ミッションカバーはオイルシールを抜いて洗浄、キズなども修正します。

新しいオイルシール3個を圧入します。

アウトプットシャフトのオイルシールは、裏側面一にするのが正解です。表側はこのように少し奥まった感じになります。

他にもお持ち込みのシフト関係の部品を使ってリフレッシュします。

シフトシャフトはセレーションに傷があるので、左の新品に交換します。

スプリングは付いていなかったので移植します。

ポジショニングレバーなど、一通り程度のいい部品を選んで使います。

シフト周りの部品を組み付けます。

ミッションカバーを取り付けます。

アウトプットシャフトのオイルシールは、このように少し奥にないとリップがはみ出してしまうのがわかると思います。表側面一ではいけない理由はこれです。

スプロケットを取り付けます。

洗浄してグリスアップしたスプロケカバーを取り付けます。

レリーズの遊びが無かったので調整します。

チェンジレバーのクランプボルトですが、強度の低いボルトだったので純正の高強度ボルトに変更しておきます。ここは高強度ボルトでしっかり締めておかないと、セレーションを痛めることに繋がるので要注意。

サイドスタンドの跳ね上げ高さが低いのが気になります。

過去にサイドスタンドブラケットは交換されていますが、ストッパー部分に肉盛りもされています。

これだとバンク角がだいぶ小さくなっているようです。もう少し跳ね上げた方がいいでしょう。
