エンジンの外回り洗浄の続きです。
タコギヤのところから漏れたであろうオイルは、
オイルパンまで回るほど長期間大量に漏れていたようです。
オイルパンも洗浄します。
エンジンの外回りも、ほぼオイルの付着はや砂の堆積が取れました。
更なる本格的な洗浄は、高圧洗浄か分解せんじょうになるでしょう。
インマニの端面も汚れが堆積しています。
オイルストーンをかけて汚れを落とし面出しします。
洗浄後はこちら。
バッフルは現在のラージからミディアムへ変更します。
サイレンサー端面はかなり変形しています。
バッフルを抜いたついでに板金しておきます。
だいたい円形に戻りました。
エンジンは整備履歴が不明なので、
ヘッドカバーを開けてカム周りを点検しておきます。
バルブタイミングは正常です。
カムチェーンの伸びもさほど進行していないようです。
DYNA2000の点火タイミングを確認したところ、
3°ほど進角し過ぎているので調整します。
ユニットにある点火時期のテストモードにダイヤルを合わせ、
基盤を動かしながら調整します。
カムチェーンのトップアイドラーは問題ありません。
その他のアイドラー類も覗いて点検します。
概ね、どれも同じような程度なので、当面は問題無いでしょう。
カムホルダーの締め付けトルクも確認します。
半数ほどは増し締めできる状態でした。トルクは十分かかります。
バルブクリアランスを点検します。
ほぼ全ヶ所とも広めなので調整します。
付いていた点火プラグは、
座面のガスケットが潰れ切らないほどトルクが緩めでした。
取り付けはトルクレンチを使うなどして適正なトルク管理が必要です。
ヘッドカバーを取り付けて、エンジン内部の点検は終了です。
タコメーターギヤのハウジングです。
外したOリングとオイルシールは既に硬く硬化していました。
ハウジングの内面も研磨し、シール類は新品交換します。
タコメータギヤを取り付けます。
これでオイル漏れが止まればいいのですが。
続いて、リヤ周りの点検です。
ホイールベアリング、ハブダンパーは正常です。
スプロケットとチェーンは630から530に変更します。
スイングアームを点検するので外します。
汚れの下の塗装自体はしっかりしているようです。
洗浄して点検します。
ピボットベアリングも動きはスムーズで問題ありません。
グリスアップだけしておきます。
ピボット周りのフレームも、目視点検します。
こちらのサビは主にバッテリー液とブレーキフルードによるものです。
バッテリーは液漏れの害が少ないMFタイプへの変更をお勧めします。
洗浄して点検し、その他特に問題無いようです。
リヤショックはYSSに変更します。
スプリングを分解して、現代っぽいデザインのステッカー類を剥がします。
スプリングを組み付け、1人乗り用にプリロードを調整しておきます。
リヤショックアッパーマウントのカラーは肉薄なので、
ワッシャーなどの内径が大きいとカラーを変形させてしまいます。
内径φ12ミリの専用ワッシャーを製作します。
シャフト径にフィットするので、薄肉カラーの変形が防げます。
リヤショックを取り付けます。
グラブバーとショック上部の干渉が起きそうなので、
前後の向きを反対にし、グラブバーにも少し逃げを設けます。
引きずりしているリヤキャリパーを点検します。
エアでピストンを出してみるとかなりサビが出ています。
キャリパーを分解点検します。
シール類は新品が出るので交換することに。
ピストンは生産終了なので研磨して再使用します。
キャリパー本体は洗浄だけで行けそうです。