メインハーネスのトラブルから、計画を前倒しでメインハーネス交換となりました。
今回交換する電装品は主にこちら。左右のハンドルスイッチ交換とハイスロも追加します。
エンジン回りが空いたところで、先にカム周りの分解点検をします。
ヘッドカバーを外します。内部はきれいですね。焼けや改造など無いようです。
カムはノーマルで、カジリも無くきれいな状態です。
バルブタイミングを点検します。こちらも正常です。カムチェーンテンショナーの動作も問題ありません。
カムホルダーのトルクを点検します。こちらも問題無し。J系でカムホルダー周りが無傷なのは今となってはかなり希少です。
バルブクリアランスを計測します。こちらもほぼ規定値内です。
内視鏡でシリンダー内を点検します。
ピストンはノーマルのようですね。カーボンの堆積は少な目。
シリンダーサビが少しあります。長期保管されていた時期があるのでしょう。深いスカッフなどは無いので、しばらくはこのままゆっくり走行しても大丈夫でしょう。
ヘッドカバーを復元します。
見栄えを良くするため、錆びたヘッドナットを外側4個だけ交換します。
交換後はこちら。
続いてメインハーネスの改造です。素材は今でも買えるZ1000-R2純正品です。
前半はスリム化するので被覆をバラします。
2分割してまとめます。
メーターカプラーが異なるので切り取って改造します。
丸メーター対応改造後はこちら。サブメーター用の電源取出しも追加しておきました。
丸メーター群に接続チェックします。
中間にあるスターターロックアウト系の回路は、黒線2本を接続して機構をキャンセルさせます。
左のハンドルスイッチは純正品の品質を買ってW650前期品を使います。ウインカーがプッシュキャンセルになっているので便利です。パッシングボタンはありません。スイッチBOX側にちょろっと出ている線がスターターロックアウト回路なので切り取ります。
切り取って内部の線を抜き、テープで閉じておきます。
右のハンドルスイッチは高品質なアクティブ製のOWタイプを使います。汎用品なのでメインハーネス側に合わせてカプラーを改造します。
ハンドルスイッチの接続チェックをします。
左ハンドルスイッチの位置決め突起は削り取っておきます。突起はなくとも回ってしまうことはありません。あとで自由に位置決めできるので便利です。
ハイスロのスロットルリール径はφ40ミリをチョイス。FCRなので操作が重くなくワイドオープンし易い設定です。
新しいハンドル周りはこんな感じ。スイッチなど人間とのインターフェースは、新しくて操作性のいいものがストレスなく走るには必須です。
ヘッドライトケース内のハーネスもだいぶ簡素化できました。
テール周りのまとめ方はこんな感じ。
レンズの曇りをとりリレーも追加したので、ヘッドライトの明るさも十分です。
各灯火類をチェックします。
イグニッションコイルは今回継続使用です。
エンジン上のハーネス艤装はこんな感じ。
メインハーネス前半のスリム化をすることによって、オイルクーラなどを避けてフレームとタンクの隙間に無理なくレイアウトできます。
あとは試運転して月曜日の新規登録に備えます。