車検証返納されているので中古新規登録となります。大がかりな整備は後日改めて行うことにし、今回は最低限の車検整備プラスαといった感じの作業です。肩が治っていないので自力でトランポへの積み下ろしはまだできません。チェック走行もするので仮ナンバーを借りてきました。
キャブのインシュレーターはだいぶ劣化してクラックがあるので交換します。
インテークポートを確認すると、軽く段付き修正されていますね。
外したキャブはFCR35です。表面は腐食が進み、汚れも多いですが、特に破損は無いようです。
ジェネレーター配線のギボシは熱で溶けて固着しています。ギボシは新品交換します。
新品交換後はこちら。ミッションカバー周りも洗浄してきます。
スターモーターカバーのパッキンは劣化してヨレヨレです。新品交換しますが、カバー側にボンドで張り付けておくと変形しにくくなり長持ちします。
クラッチのプッシュロッドはオールスチール製のポリス用に変更されていますね。
スプロケカバーのダウエルピンが入っていないので入れておきます。
スターターとジェネレーターの配線ですが、この部分はスプロケカバーに挟まり易いポイントです。2本をまとめて縛っておくといいでしょう。
バッテリーケース横の配線も、下に垂れさがってチェーンに干渉しそうなので改善します。
配線は上に持ち上げてバッテリーケースに固縛しておきます。
コネクターは一旦外して端子に接点復活剤を塗布しておきます。
チェーンとスプロケを交換するのでリヤホイールを外します。
ハブダンパーとホイールベアリングは特に問題無いようです。
念のため、リヤアクスル周りのアライメントを計測します。
計測結果は、リヤホイールセンターが左に5ミリほどズレていました。これは修正します。
リヤスプロケット周りを分解します。スプロケットキャリアは新たに製作されたもののようです。3ミリのスペーサーも入っていましたが、スペーサー入りで純正のチェーンラインとなっていました。
新しく使うスプロケットは弊社のソリッドタイプ。取り付け面を追い込んでいないので厚みが少し増します。ボルトは長い物に交換し、取り付けの際はロックタイトを塗布しておきます。
3ミリのスペーサーを入れて組み立てます。ベアリングはゴリ感があったので新品交換しました。
スプロケボルトの締め付けトルクはトルクレンチでしっかりと管理します。
スプロケが変わる関係で、内部のカラーもシムで厚さを調整します。
左外側のカラーは5ミリ短くしました。
全体のアライメントを再確認します。右に5ミリのスペーサーを足して、これでホイールがセンターに来るようになりました。
エキセントリックのクランプボルトは新品交換しておきます。
α14の150/70-18タイヤなので実幅は約160ミリあります。ノーマルチェーンラインで530チェーンの場合、タイヤとチェーンのクリアランスは、ほぼギリギリで成立します。
フロントスプロケットも標準タイプを使います。ロックプレートが無いのでボルトにロックタイトを塗布して締め付けます。
締め付けは規定トルクでしっかりと。
ワークス風なリヤスプロケット周りの眺めです。