エンジンからタペット音のような異音がするので点検します。今年に入ってから徐々に気になるようになってきたとのこと。
ヘッドカバーを外しやすいようキャブを外します。
カムホルダーのトルクを点検します。特に緩くなってはいませんでした。
バルブクリアランスを計測します。エキゾースト側は正常でしたが、インテーク側は4気筒共クリアランスは0.02以下でした。これ以上狭くなるとバルブが正常に締まらなくなり圧縮漏れの原因となります。
カムチェーントンネル内も点検し、ローラー類は正常なことが確認できました。リフター外してみます。
10年以上前にオーバーホールしたというエンジン。カムはヨシムラST-2で、リフターもヨシムラ製の軽量タイプになっています。
リフターは上下の摩耗が進んでいるようなので、タペット音の原因はこれによるものかもしれません。
リフターの数個には天板にカジリもあったので、全数新品に交換することに。これによりリフターの首振り運動が減り、タペット音の減少に繋がることが期待できます。
Z1000-A2のカムチェーンテンショナーはセミオートのため、定期的な調整が必要でした。オートテンショナーに交換してメンテナンスフリー化します。
キャブを取り付け始動チェックします。冷間時では判断し辛いですが、タペット音はほとんど聞こえなくなりました。油温が上がってもそのままならいいのですが。とりあえずこれで様子を見ていただきます。