今回の作業の最終段階です。既存のノーマルキャブを分解点検します。
事前の情報では、キャブセッティングに少々問題があったようなので、先ずは現状のセッティング内容も確認します。キースターのジェットセットはお客様お持ち込みのものです。
セッティングの基準はやはりノーマルのデータです。ノーマルエンジンなので基本的にノーマルのセッティングが基本となると思います。こちらはサービスマニュアルのZ1000-R2のキャブセッティングデータです。
キャブを分解します。車体回りと同様に、こちらのキャブも上から全体的に塗装されています。本来、色が違うはずのスプリングや軸部分も真っ黒なのでわかります。
フロート内部にはかなり大きめの異物が堆積しています。
メーンジェットは大きな番手が付いていたのでノーマルに戻します。
パイロットジェットも大きいのでノーマルに戻します。
ダイヤフラム側もチェックします。
ジェットニードルはノーマル相当の社外品でしたが、クリップ位置が違うのでノーマル位置に戻します。
ダイヤフラムも詳細に点検します。淵の部分にクラックはあるものの、穴が開くほどではないのでかろうじて機能しているようです。
古いキャブはダイヤフラムが伸びて、元に戻せなくなることがあるのですが、幸いこちらはほぼ元の形状を維持しています。ノーマルキャブは広範囲にセッティングが変更されていたことが分かったので、ノーマルに戻すことで調子が戻ればいいのですが。