フォークオイルを交換します。ステムのW加工の都合でフォークを外していたので、フォークキャップを外して古いオイルを捨てら、バイスに固定した治具にセットします。
オイルレベルはマニュアルの数値に合わせます。この場合はスプリング無しの状態で、インナーチューブ上端から油面が441ミリ下となるようにオイルレベルを合わせます。分解時のオイル量は片側180cc前後となっています。
少し多めの200ccほどオイルを入れます。
エアを抜くため10回ほどアウターチューブを上下動させます。
オイルレベルを測る治具を441ミリにセットします。
治具をインナーチューブに差し込んで、シリンジでレベル以上の余分なオイルを抜き取ります。
入っていたスプリングはノーマルのようです。長さはマニュアルの数値よりも少し短いのでややへたっているもよう。左右差はほとんど無いので良しとします。
付いていたキャップはプリロードとエア圧が調整できるタイプです。セッティングはとりあえず元のままとします。
フォークオイル交換が完了しました。
フロント周りを復元します。
ワークス同様のWステム、ゴツイ感じがいいですね。
続いて転倒で破損したフロントマスターを交換します。使用するのは同様のプルタイプの現行品です。
ハンドルも曲がっているので交換します。
今回使用するハンドルはAREA製スーパーバイクハンドルのロングタイプ。標準品の730ミリより20ミリロングの750ミリです。以前はロングタイプが無かったので、アルミ削り出しのロングバーエンドを圧入して使っていました。純正でカウルのあるZ1Rは、ハンドル周りのレイアウトがタイトなので、きれいに収めるにはこのような少しロングのハンドルがお勧めです。
ロングタイプのハンドルを取り付けます。今回は普通のバーエンドで大丈夫です。
スーパーバイクスタイルでは、ハンドル上面は水平が必須のポイントです。乗り易さ、ライダーの乗車姿勢の良さが得られます。
マスターのクランプにミラーホルダータイプを使うので、マスター側のスタッドボルトは外します。
マスターを取り付けます。リザーバーホースのレイアウトが少し変わり、以前のホースでは長さが足りなくなりました。
ちょうどいい曲がったホースが無いので、ストレートのホースで対応します。そのまま付けると折れ曲がってしまったので、ホース内にスプリングを仕込んでつぶれ防止とします。
これでホースを曲げてもつぶれることなくスムーズにフルードが通ります。
フルードを入れてエア抜きします。
このプルタイプマスターは、アジャスターが2ヵ所ついています。こちらのアジャスターはレバーの開き幅を無段階に調整できます。
力の入りやすい、コントロールしやすいレーバー位置に設定できるのでいいですね。
レバー内にあるダイヤルは、レバーの支点位置を調整してレバー比を変更できます。ブレーキの効きや握り代の調整に便利です。