Mk2仕様となったLTDを入手されたとのことで、ホイールはこちらのハイポイントモーリスに交換し、リヤは弊社のトラススイングアーム加工をすることになりました。先ずはホイールだけ送っていただきチェックします。こちらは別のMk2で現役で使用されていたホイールとのこと。
前後とも、振れは無く、ホイールベアリングも特に問題は無いようです。ハブダンパーはゲイルスピード製に交換されており、こちらもまだ継続使用できそうです。
ダンロップのα14Z 150/70-18 を履けるよう、チェーンラインを5ミリほどオフセットしたいので、PMC製のスペーサーを使います。リヤスプロケは弊社のソリッドタイプを使用。
付属のボルトでは短いので、長いボルトを製作します。
クロモリのキャップボルトの頭を少し削り、ダンパーの内径に入るよう調整します。
5ミリ長いスプロケボルトが準備できました。ナットも薄型が使用されていたので、普通のタイプに変更します。因みに薄型ナットは許容トルクが足りなくなるので、リヤスプロケ固定には使用しない方がいいでしょう。
ローターはPMC製S1タイプをチョイス。直径はφ250ミリです。
ハブ内部のボルトもトルクチェックしておきます。
ゲイルのダンパーは内側にスチールカラーが入っているので、スプロケボルトの頭の高さが少し足りなくても大丈夫です。
仮組します。
PMCのスペーサーを入れてチェーンラインは6ミリオフセット状態です。
よくよく点検すると、キャリアのベアリングにガタがあり、指で取れてしまいました。ここは2列にベアリングが入っていますが、外側のベアリングハウジングが摩耗してしまっています。これはハイポイントに限らずよく起きる現象です。
このキャリアは使用しないで、新しくキャリアを製作することになりました。過去に製作したものがあるので仮組します。
こちらはノーマルチェーンライン用なので、ハイポイントのキャリアと厚みが同じです。
ベアリングは耐久性向上対策として、純正のキャリアでも使われている大径のものに合わせて設計しています。スプロケとベアリング中心が同一平面にあるように設計することも、耐久性を上げる要素です。
こちらは前回製作時のもの。厚さ違いで左から10ミリオフセット用、ノーマル用、右は別のホイール用。今回作るのは左と中央の中間サイズです。
こちらも前回製作時のもの。アルマイトで仕上げます。
取り付けイメージはこんな感じ。ダイマグも同様にキャリアは傷みやすいものです。ホイールに合わせてワンオフ製作するといいですよ。