S1ローターの部品が揃ったので仮組みします。アウターローターはプラスミューに特注したステンレス製で、フロントはφ330ミリ、リヤはφ234ミリです。インナーローターは、フロントが弊社オリジナルの高強度アルミ鋳物製、リヤはジュラルミン削り出しです。
ベアリングはS1同様にインナーローターに圧入します。サイズも純正に対し2サイズほどアップした6205を使い、スパンもほぼ2倍となるため、フロントアクスル周りの剛性はかなり向上します。ちなみにホイール側のベアリングは外してがらんどうになります。
アウターローターの取付ボルトはM6の皿キャップボルトとなり、六角穴が4ミリと細いので舐めやすくなります。そのため、ネジには固着防止にカッパースリップを塗布して組み付けます。
M6皿キャップボルトのトルクは1kg・mで管理してください。初期は緩みやすいので、定期的なチェックが必要です。
フロントローターが組み上がりました。ちなみにお持ち込みのダイマグ用に製作してあります。
フロントのディスタンスカラーはこちら。ベアリングインナーレースの径に合わせたパイプを使い、φ18ミリのアクスルシャフトに内径を合わせたカラーを製作して圧入しておきます。
内径φ18ミリのカラーを圧入した状態がこちら。内径はタイトなので、片側だけで大丈夫です。
フロントアクスルシャフトの構成はこんな感じ。
シャフトの片側にリテーナーナットを取り付け、ベアリングに挿入します。
内側から見るとこんな感じ。ベアリングからの荷重は直接リテーナーナットで受ける構造です。
ディスタンスカラーを通すとこんな感じ。今は0.5ミリほど少し長めに作ってあるので、最終的ホイールに合わせて長さを微調整して使います。
組立イメージはこんな感じ。
シャフトは大口径の中空で軽量です。
リヤローターも仮組みします。
ボルトの取り付けはフロント同様にトルク管理してください。このような小径のリヤローターは結構消耗が速いので、ガンガン飛ばす人は摩耗して交換が必要になるかもしれません。消耗品とお考え下さい。それに対しフロントはサーキット走行を続けてもほとんど減らないので長持ちします。
裏側はこんな感じ。