キャブのインシュレーターは内径の大きい1000J系純正品を使っています。このインシュレーターは使用に伴い、内径側に膨らんでくる性質があります。
よく見ると、新品時より内径が小さくなって、研磨されたポートの内径より小さくなってきています。
ゴムのインシュレーターを削ってポート内径まで拡大します。
修正後はこちら。これだけでも数馬力改善できるかも。
カムホルダーネジの痛んだところも修正します。
ヘリサートが入っていますが、それごとネジが上がってしまうので、現在のヘリサートを一旦抜いて、更に奥の方に設置し直します。
ヘリサートを抜いたら、ドリルで下穴を掘り下げます。その下にはオイル通路があるので、通路ギリギリまでを狙います。
ボルトは右側の長い物に交換します。
新しく挿入するヘリサートは、長さが直径の2.5倍のタイプを使用し、穴の最奥に挿入します。
使用するロングボルトをねじ込んで、カムホルダーより低くなることを確認します。
他のホルダーのネジもトルク抜けがあるので修正します。
全てヘリサートが入っていたところなので、2回目、3回目の修理の場合はダウエルピンが無いところはM8ボルトに変更します。
ダウエルピンがあるところは、ダウエルピン無しのM8にしたくないので、下穴貫通も止むを得ず、ヘリサートを深いところに設置します。
M8ボルト化する部分は、ホルダーの穴も拡大します。
1番ホルダーはM6ロングボルトとM8の組み合わせとなりました。
これで当分の間、トルクは維持できるでしょう。
16本のボルト、全てトルクが掛かるようになりました。
バルブを組み付けます。ヘッドは修復完了です。