Z1000Mk2 W.H様 ヘッドの修理 インシュレーター内径拡大

 

キャブのインシュレーターは内径の大きい1000J系純正品を使っています。このインシュレーターは使用に伴い、内径側に膨らんでくる性質があります。

 

よく見ると、新品時より内径が小さくなって、研磨されたポートの内径より小さくなってきています。

 

ゴムのインシュレーターを削ってポート内径まで拡大します。

 

修正後はこちら。これだけでも数馬力改善できるかも。

 

カムホルダーネジの痛んだところも修正します。

 

ヘリサートが入っていますが、それごとネジが上がってしまうので、現在のヘリサートを一旦抜いて、更に奥の方に設置し直します。

 

ヘリサートを抜いたら、ドリルで下穴を掘り下げます。その下にはオイル通路があるので、通路ギリギリまでを狙います。

 

ボルトは右側の長い物に交換します。

 

新しく挿入するヘリサートは、長さが直径の2.5倍のタイプを使用し、穴の最奥に挿入します。

 

使用するロングボルトをねじ込んで、カムホルダーより低くなることを確認します。

 

他のホルダーのネジもトルク抜けがあるので修正します。

 

全てヘリサートが入っていたところなので、2回目、3回目の修理の場合はダウエルピンが無いところはM8ボルトに変更します。

 

ダウエルピンがあるところは、ダウエルピン無しのM8にしたくないので、下穴貫通も止むを得ず、ヘリサートを深いところに設置します。

 

M8ボルト化する部分は、ホルダーの穴も拡大します。

 

1番ホルダーはM6ロングボルトとM8の組み合わせとなりました。

 

これで当分の間、トルクは維持できるでしょう。

 

16本のボルト、全てトルクが掛かるようになりました。

 

バルブを組み付けます。ヘッドは修復完了です。