今回はエンジン異音の修理と継続車検などのご依頼です。期限まで間が無いので、先ずは継続車検を先に取得します。
朝予約してその日のうちに取得終了。点検整備は後日行います。
最近毎回みられるようになったことの一つに、シフトパターンがあります。スプロケカバーを改造したりすると新たに表示しておかなければなりません。
このように、テプラで印刷して貼っておいけば大丈夫です。
ガレージに戻り、エンジン異音の修理をします。事前のチェックで音は確認しておきました。アイドリングなどで10秒周期などでタペットの音が大きくなったり小さくなったり変化する現象です。バルブクリアランスが正常なら、リフターの摩耗が原因だったりします。
外装を外します。
ヘッドカバーを外します。
バルブクリアランスを点検します。最大0.18mmくらいなので、それほど大きくはないですね。
カムホルダーのトルクは正常です。
カムを外します。WEBの119と118です。リフトは10ミリ弱なのでST-1相当ですね。
全てではありませんが、カム山が数か所摩耗しています。この場所が一番摩耗量が多いところ。音の原因の一つはこれかもしれません。
シムはアウターシムですが、摩耗したカム山のところのシムは、特にキズなどは無いようです。カム山の摩耗の原因は、カムそのものにあるかもしれません。カムも交換することになりました。
リフターの上下は摩耗しているのがわかります。一般的にこのように摩耗します。わずかに樽型になるわけで、カムに押されるたびに首を振るように叩かれて打音が発生します。ここで発生する音は、タペット音とよく似ているので区別は付けづらいですね。バルブクリアランスが正常でもタペット音が大きい場合、このリフターの摩耗が原因となっている場合もあります。
リフターの直径を測ると、摩耗量は最大0.05ミリ程度です。
これに対するヘッドのリフターホール側も摩耗しているはずですが、向こうはヘッドを交換するしか方法がありません。とりあえずリフターの新品交換で効果があるか様子を見ます。
シムも全数新品を使います。
追加でヘッドカバーサイドを1000Jと同じようにポリッシュ仕上げすることに。
リムーバーで塗装を浮かせ、ワイヤーブラシなどで剥がします。
研磨剤を使ってポリッシュするとこんな感じ。組み合わせるカムプラグも1000Jのシルバータイプにします。