Z1000SR1 O.S様 エキセンクランプの修理と試運転

  

チェーンの入荷待ちの状態でしたが、ようやく入庫したので取り付けます。

 

フロントローターの段付き摩耗が結構あるなと思い、厚さを測ってみると僅か3.3ミリしかありませんでした。反対側も同様に摩耗しています。ノーマルローターや一般のカスタムローターの場合、フロントローターの厚さの限度値は概ね4.5ミリといったところでしょうか。S1ローターはもともと厚さが4.5ミリしかないので、少しの摩耗で使用限度に達するとお考え下さい。至急交換が必要です。S1と同サイズのアウターローターは、前後とも弊社に常時在庫があります。

 

さて、入荷したチェーンはこちら。新製品のサンスター製チェーンです。国内のチェーンメーカーから供給されているようです。

 

早速チェーンを取り付けます。元のチェーンと同じ114リンクですが、このままでは届きませんでした。元のチェーンはだいぶ伸びていたようです。

 

エキセントリックを緩めようとしますが、クランプボルトはナットが埋まっていてレンチがうまく掛けられません。

 

なんとか緩めてボルトを点検します。インチサイズなので、手持ちのミリサイズのボルトに変更することに。

 

穴を10ミリに拡大します。

 

反対側も同様に拡大します。

 

ナットが露出するように、長いボルトとスペーサーを使います。

 

チェーンを取り付けます。

 

リヤショックを外し、リヤホイールを持ち上げて3軸を一直線にします。ここでチェーン振れを最小にしておけば、張り過ぎず、弛み過ぎない状態がつくれます。

 

この状態でほぼ振れ幅無しです。

 

エキセンクランプを規定トルクで締め付けます。

 

今度はしっかりとレンチが掛けられます。

 

反対側も同様です。

 

リヤショックの全長とストローク量を計測します。

 

このリヤショックのフルボトムだと、リヤホイールはここまで入るということを覚えておいてください。

 

チェーンは下側のフレームに干渉するので、緩衝材として透明のビニールチューブを巻いておきます。

 

リヤブレーキスイッチのワイヤーも繋ぎます。

 

オイルクーラーホースはマフラー脇で大きくたるんでいるので、マフラーに接触しないようフレームに固縛しておきます。

 

試運転に向かいます。まだまだ必要な整備はたくさんありますが、今回はひとまずこれで終了です。

 

スロー系が少しくすぶるのでエアスクリューを調整します。1ヵ所は半回転ズレていたので、調整後はいい感じになりました。