本日も南アフリカ製のS1キャリパーのテストです。今回はいよいよサーキットへ持ち込みます。
車両はいつものレース車両ではなく、今までのロードテストでも使用していたデモ車のZ1100GPです。こちらの車両は販売もしています。
基本はストリート仕様なのでナンバー付き。走行クラスはファミリーのJクラスです。
エンジンはφ74ミリワイセコピストンの1135cc、ステージ2クラスのハイカムとCR35との組み合わせ。
スイングアームはノーマルの鉄スイングアームを改造したS1仕様。
南ア製S1キャリパーは右前のみに装着しています。
様子を見ながら徐々にペースを上げていきます。
1回目の走行は約20周しました。
本格的にペースを上げた10周目あたりからフロントブレーキレバーの握り代がかなり少なくなり、レバーがほとんどストロークしないほど硬くなりました。ブレーキの効きは落ちませんでしたが、ブレーキレバーがいつもより遠いので繊細なブレーキ操作はできず、ただ周回を重ねるのみとなりました。
ピットで点検すると、キャリパーに外観上の異常はないようです。ブレーキの引きずりも特にありません。
2回目の走行も17周ほどしました。
2回目の走行でブレーキレバーはさらに硬くなり。力加減だけでブレーキをコントロールする状態でした。
温度測定用に貼ったサーモラベルを見ると、キャリパー自体は100℃にも達していないようです。走行2回目のペースはコントロールし難いブレーキの為か1分12秒台とかなり遅めのペース。ベストの5秒台と比べたら、ブレーキの負担はかなり軽めでしょう。左右にこのキャリパーを付けたらレバーはさらに硬くなると想定すると、調整機構の全く無いノーマルマスターではつらいので、マスターは調整式に交換した方が良さそうです。その上でさらにハードブレーキングでのテストが必要ですね。