スロットル全開の7000rpm以上でクラッチが滑るのと、ヘッド周りにオイル漏れがあるので修理します。
先ずはクラッチから。しばらく交換していないので、クラッチ板を新品交換すれば直ると思われます。
分解してクラッチ周りを点検します。
クラッチ板はスチールプレートとフリクションプレートに目立った消耗は見られないので、純正新品に交換して様子を見ようと思います。
クラッチハウジングやハブの摩耗はやや進行中。今回のクラッチ板交換でも改善しない場合は、こちらの交換も視野に入れておきましょう。
ハイカム&ハイコンプピストンでパワーが出ているので、もともとワッシャーをプラスしてスプリング荷重を上げていました。
スプリングももちろん強化品が入れてあります。
クラッチを復元します。
続いてヘッドからのオイル漏れ修理です。
漏れだしてからかなり距離を走っているので、ヘッドガスケット以下の広範囲にオイルが付いています。特にカムチェーントンネルのOリング辺りにオイルの付着が多く、前回のエンジン分解からは2ヵ月程しか経っていないので、Oリングに何かトラブルがあるようです。
ヘッドを外します。前回は、左右一体型のワイセコ同梱のヘッドガスケットでオイル漏れがあったので、PAMS製の左右セパレートのヘッドガスケットと純正のOリングに変更したばかりでした。Oリングはどれも正確に溝にはまっており、特に異状はありません。
ヘッド面も特に大きなキズはありません。
今回も純正のOリングに交換して様子を見ることに。
ヘッドを組み付けます。
分解時に発見しましたが、ヘッドカバー外側にもオイルが付着しており、うっすらとクラックのようなスジがありました。カラーチェックしてみます。
カラーチェックの結果、後ろの左側にクラックがありました。
内側も同じところにクラックがあるので、ここからもオイル漏れしていたようです。
ヘッドカバーのクラックは、シリコンボンドを塗って止めておきます。
ついでに左のハンドルスイッチもお持ち込みのOWタイプの新品に更新します。
7時間ほどで修理完了です。なんとか日帰りで済みましたね。