エンジンから異音がするとのことで点検したところ、排気漏れとわかり、マフラーフランジのところを増し締めしようとしたらちょっと触っただけでエキゾーストスタッドが折れてしまいました。
翌日はツーリングとのことでワイヤリングの応急処置でしのいでいただき、戻ってきたところで修理を始めます。
カムプラグのところからのオイル漏れも始まったので、こちらも合わせて修理します。
40キロ程度の低速でウォブルが発生するとのこと、試乗したら再現したので確認できました。こちらも合わせて点検します。ステムベアリングのガタは無く、リムの振れとタイヤの振れぐらいしか原因はなさそうですが・・・。
エキゾーストスタッド折れの修理をします。先ずはマフラーを外します。
Z1Aなのでスタッドは6ミリです。マフラーを外す際に別のスタッドも折れました。修理するにはフレームの陰になるので、ヘッドを外して行うことに。
キャブを外します。
ファンネルは奥まで入っておらず、エアジェットが半分ふさがっています。
ファンネルは小さなイモネジ1個で固定されているので脱落しやすい構造です。こちらは一度外して取り付けを直すことにします。
ヘッドカバーとカムを外します。エンジン内部はきれいです。カムホルダーの締め付けトルクも正常でした。
ヘッドを外します。20年以上前の輸入当時に私がオーバーホールしているので、その時以来のエンジン分解となります。
カムチェーンローラーはとてもきれいです。
テンショナー側のゴムローラーもほとんど無傷。これだけの年式でこのきれいさは奇跡的です。大事に乗られていたことがわかります。
エキゾーストスタッドは、都合4本折れてしまいました。オリジナルにはこだわらないとのことで、M8スタッドに変更します。
先ずは折れ込んだスタッドを取り除きます。初めにボルト中心に穴を開けます。
それをボルト径まで拡大し、折れ残ったボルトを削り取ります。
更にM8ネジの下穴径まで拡大し、タップでネジ切りします。
M8のスタッドを取り付けます。これでかなり強化されたでしょう。このあとマフラーフランジ側の穴も8ミリに拡大します。