Z1000Mk2 S.K様 フレームクラックの修理とマフラー干渉対策など

 

メーター照明が1個切れているので交換します。メーターのダンパーは純正ではなく、メーターが動かないほど強く固定されていました。トリップのつまみは緩んで取れてしまいますが、これはメーターを分解しないとしっかり固定できないので厄介です。

 

メーターダンパーとカラーは、必ず純正品を使ってください。強すぎず緩すぎない適正な固定でメーターの耐久性が保てます。

 

強く締めきっていたため、スポンジがつぶれています。

 

スポンジを交換するので、きれいにはがします。

 

純正にもっとも近い仕様のラバースポンジを貼り付けます。

 

ダンパーとカラーも純正品を使って取り付けます。手でゆするとグラグラするくらいが正しい取り付け状態です。

 

ギボシが緩くなって外れていたテールの端子。ギボシを少し潰してきつくします。配線は荷物で傷まないよう両サイドに振り分けて固縛します。

 

テールカウルエンドのグロメットも純正でない物でした。

 

こちらが純正品。車両全体にあるほとんどのゴムダンパー類はまだ購入可能なので、今のうちに全て買い揃えて交換しておくといいでしょう。5年後のスペアの分も一式買っておき、密閉して保存しておけばなおいいでしょう。

 

マフラーのガスケットはグリスを塗って張り付けると作業性が良く便利です。

 

シリコンボンドなどで張り付けると、脱着の際ヘッド側にボンドカスが残って取り除くのが面倒ですが、グリスだと何も残りません。

 

サイレンサーバンドは径が合っていなかったので締めきってもグラグラでした。適正な径のものに交換します。

 

マフラーはスイングアームと干渉していました。スイングアーム側はかなり削れています。

 

今回は簡易的に凹ませて逃げを作ります。こちらはトルクロッド側の逃げです。

 

スイングアームの逃げはこんな感じで凹ませます。

 

サイレンサーを取り付けます。差し込みがかなり浅いですね。

 

マークを付けて外してみると、差し込み代は2センチほど。車体に合わせて取り付けステーなど製作されており、レイアウトも非常にタイトなので今回は適正な径のバンド止めでしのぎます。

 

トルクロッド、スイングアームともに3ミリほどクリアランスが確保できました。

 

続いて昨日発見したフレームクラックの修理です。

 

クラックの状況を確認するためにもロウ付けされている補強板を剥がします。

 

タンク下の補強も剥がします。

 

ロウ付けのロウをなるべく削り落とし、滑らかに研磨します。

 

右シートレールのクラックはこちら。フレームパイプまで達していますね。上半分が破断しています。クラックにロウが入っているので、フレーム補強の時点で既にクラックがあったことになります。

 

タンク下の背骨部分にもしっかりとクラックがあります。左側のパイプだけでなく、センターパイプにも新たにクラックが見つかりました。何れもロウが入っているので、フレーム補強前に入ったクラックとわかります。

 

今回の修理方法は面沿いでパッチを当てる手法とします。クラックは3カ所ですが、左右対称な位置にもパッチを当てておきましょう。

 

取付位置はクラックをカバーするこの位置です。

 

クラック自体も溶接しておきます。

 

パッチを溶接します。

 

刷毛で塗装して完成です。

 

いよいよ作業は終盤です。