南ア製S1キャリパー考察の続きです。S1キャリパーとはネジピッチなどが異なる部分があるので、専用のパーツを入手しました。
AN3ホースにつなぐアダプターは、ネジサイズがM10×P1.0なのでこちらを入手。
フレアナットの二面幅も11ミリなので、そのレンチを入手。ナット周辺のクリアランスが狭いので、グラインダーで外径を小さくします。
これでようやく本締めできます。
再度分解し、S1キャリパーと細部の詳細な寸法を比較します。
ピストン外径はφ48.07ミリで同じです。
ピストンのガタが大きいのでクリアランスは大きいようです。先ずはS1キャリパーの内径を計測。こちらは約φ48.2ミリで、クリアランスは0.2ミリですね。これはキャリパーにとって一般的な数値です。
南ア製はφ48.48ミリと、クリアランスは2倍以上あります。ボアに対して奥行きが極端に短いピストン形状なので、クリアランスが大きいとピストンが傾きやすくなります。
ローターが入るスリット位置も外側にオフセットしています。
パッドを装着しダミーローターを挟んでみると、ピストンの出代が内外で3ミリほど違います。傾きやすいピストン形状なので、ピストンはなるべく出さない状態で使いたいところです。
やはりロータースリットは、キャリパーのセンターにあるべきです。
パッドピンもタイト過ぎて脱着しずらいのでS1と同じ径にし、整備中に内側に脱落しやすいので頭に段付きがあった方がいいでしょう。