1200cc化へ向けてエンジンを分解します。30年ほどはワンオーナーで外観に特に手を入れずに乗り続けられてきたエンジンです。ここでようやくリフレッシュの機会が与えられました。


年期を感じるエンジンです。


ブリーザーはフィッティングとの干渉を考えてカットされています。

現在はフィッティングと干渉しないレイアウトなので、このカバーはノーマルの丸い状態の物に戻しましょう。ここはZ系エンジンのよくできているポイントのひとつで、円筒のカバー内部は、曲がった黒いダクトからで噴き出すブローバイガスを回転させる遠心分離機の構造になっており、ブローバイガス中のオイルミストを内壁に付着させオイルパンへ回収するシステムになっています。

エキゾーストスタッドも交換するので外します。

ヘッドカバーを外します。カムはヨシムラST-1なので、今回はST-2クラスに格上げする予定。

カムホルダーボルトのトルクを確認します。全て問題ありません。

ヘッドを外します。

燃焼室も大きなダメージはなさそうです。

シリンダーを外します。ピストンはワイセコです。

ピストンピンを抜き、ピストンを外します。


カバーと補器類を外します。


エンジンを反転します。

オイルパンを外します。スラッジの堆積は少な目です。日頃のメンテが行き届いていますね。

もうひとつZ系エンジンの優れたポイントがこちら。クランクケースを分離する際、この部分にケースボルトをねじ込んでジャッキアップすることができ、固まったガスケットで上下が貼り付いたケースを容易に分離することができます。このようにいい整備性を設計に盛り込むことは、広く長く親しまれていることに表れています。


後ろ側もボルトでジャッキアップできます。

クランクケースが分離できました。

ミッションも概ねきれいなようです。

3軸を外します。

クランクベアリングレースのノックピン穴を見てみましょう。

ダメージのよくある右から2番目です。このケースもクラックが入っていました。過去の何度かの転倒の際、ジェネレーターカバーが割れてクランクが押されたためにこのように損傷します。ケースは予備を準備しているのでそちらを使うことにします。

最近は内燃機屋さんも非常に混んで納期が掛かるので、春までに完成させるためには早めに加工に出さないといけません。
