S1スイングアームを入手したとのことで、現物が持ち込まれたので点検します。
物は80年代当時の物で、数種類あった、本物S1スイングアームフルコピー品の内のひとつのようです。
エキセントリックは弊社のφ60ミリを付けてあります。
オリジナルのアルマイトの色も良く残っていますが、部分的にクリヤ塗装されているようです。
左サス受けの一部に特徴があり、小さい三角板の長さが段違いになっています。
サス受けの穴はφ12ミリなので、φ10ミリに落とす変換スペーサーが付属していたはずですが欠品しています。
エキセントリックハウジングの真円が出ていないので、締め付けないと一部に隙間が確認できます。
走行中にズレずにしっかり保持してくれるかは、ウイリーなどしてテストする必要がありますね。
ベアリングは錆びて固着していたので交換します。
センターカラー一体式だったため、ノーマルスイングアームからカラーを部品取りします。
ピボットのベアリングを抜く際、少し違和感がありました。
初期は非常に硬く、一発動くと妙に緩い感じでした。
内径部には、ベアリングを抜き差しする時にできる線上痕もありません。
新しいベアリングを組み込もうとすると、そのまま手で押し込めます。
締め代が全くありません。
その動画がこちら。
内面のカスは、どうやら接着材のようです。
母材に痛みは無いので、製造時の寸法精度の問題かもしれません。
反対側は手で入らないので、これよりは締め代がある感じです。
リヤアクスルは、チェーン引きの整備性を優先し、ボルト&ナットタイプにすることに。
ナットは薄型の特殊サイズにして、はみ出したシャフトはカットする予定です。