固着したベースガスケット剥がしの続きです。前回はここまでで2時間かかりました。スタッドボルトも一旦抜いて、作業性のいい状態で臨みます。
こちらがオイルリークの跡の一部です。4隅4本のシリンダースタッドはオイル通路となっているので、内部から油圧が掛かります。ガスケットとケースのアルミが貼り付いていればオイル漏れはおきませんが、剥離してくるとこのようにオイルが隙間を通って漏れ出てきます。硬いガスケット材とボーリングして幅の狭くなったケースにより、数年間のヒートサイクルで剥離して漏れ出てきたと思われます。今回は別のガスケットを使用して組み付けます。
とにかくガスケットが固いので、普段のスクレッパーではらちがあきませんでした。セラミックスクレッパーも使い込んだものではだめで、新品のスクレッパーで試してみます。
ガスケットを薄くした後、セラミックスクレッパーで1ミリ幅ずつ削っていきます。今度は何とか削れるようになりました。
母材に傷をつけないよう、慎重に作業を進めます。
2日に渡り、トータル5時間掛かって剥がし終わりました。
最後にオイルストーンで表面を整えます。削り粉が内部に入らないよう、オイルは少な目にして研ぎます。
ガスケット剥がしが完了しました。もともとケースボーリング時にケース側も面研していましたが、そのきれいな状態が復元できました。