フロントのロッキードマスターにフルード漏れがあるとのことで、リペアパーツ発注すべく、分解点検してピストンサイズを確認します。
現状は、レバー軸の辺りにフルードが付着していますね。
マスターを外してサイズを確認します。裏側には「CP3125」の鋳出し文字と「19-16」のケガキマークがあります。ダブルディスクなのでφ19ミリピストンで間違いないようです。
マスターを分解します。
ピストンのストップワッシャーは、面取りの方向が逆なので裏表逆に組まれていました。分解歴があるようです。
シリンダー内部は、手前の方に若干の腐食がありますが、大きな傷や段付き摩耗は無いので、軽くホーニングすれば再生可能でしょう。
ピストン径を快速します。φ19ミリで間違いないですね。リペアパーツはφ19ミリ用の CP3125-2RK で手配します。調べたところ、幸いパーツは国内に在庫があったので近日入荷します。
続いてエンジン塗装の準備です。クラッチカバーはオイルレベルゲージの窓を外します。これはハマっているだけなので、裏から押し出すと簡単に外れます。今でも新品部品がでるので新品交換します。
スプロケカバーは裏側のカバーとスポンジを外します。
各々洗浄して塗装の準備が整いました。これら15点のパーツを塗装に出します。色はセラコートで純正に近いブラックを再現、塗膜も薄いので雰囲気を損ないません。ポリッシュ部分は純正同様にバフ仕上げとします。
続いてエンジンの主要部品が少し入荷したのでご紹介します。
ピストンはPAMS製のピスタルレーシングピストンφ71ミリです。軽量、ショートスカートなど、近代的なレーシングデザインを旧車のエンジンンに投入できます。
φ71ミリはボーリングオンリーでも対応できますが、今回は念を入れてスリーブも交換します。こちらのスリーブもPAMS製で、外側が熱伝導のいい銅メッキ製、外径は0.5ミリオーバーサイズなので、ノーマルシリンダーからノーマルスリーブを抜いた後、ボーリングしてから圧入するので、スリーブの緩みも防ぐことができます。