エンジン組み立ての続きです。

今回は腰上だけの整備なので、シリンダーを外した際に多少なりともクランクケース内にゴミが落ちてしまいます。そこでこの段階でオイルを抜きます。ついでにフィルター交換も。

フィルターとスプリングの間には平ワッシャーが必要なのですが、こちらの車両も欠品していますね。フィルター交換時にフィルターに貼り付いたワッシャーごと捨ててしまわないようにご注意を。

純正の平ワッシャーを正しく入れておきます。このワッシャーがないと、フィルターボルトを締め付ける際、スプリングがフィルターのゴムに食い込んでめくれてしまうことがあるので、この平ワッシャーは必須です。

ドレンボルトとフィルターボルトの締め付けは、締め過ぎ防止のため出来だけトルクレンチをご使用ください。

オイルパンは錆びた上に泥と油汚れがかなりこびりついています。もう簡単には落ちないので、スチーム洗浄などで落とすといいでしょう。

ピストンを組付けます。

純正の赤いベースガスケットをセットし、シリンダーを挿入します。

シリンダーセット完了です。750なのでボアが小さく感じますね。

カムチェーンローラー類は純正品を使います。テンショナーローラーはとうとう純正品が生産終了となったのでPMC製です。

ローラーをセットします。

ヘッドガスケットも純正品を使用します。最近、Z1用に統合されたのでボアは約φ67ミリあります。純正ヘッドガスケットには上下の区別があり、ボアのグロメットが楕円の方をヘッド側にして組付けます。たまに上下逆に組み付けてある車両を見ることもあるのでご注意を。

ヘッドガスケットをセットします。

Z1共用のヘッドガスケットなので、ボアが少し余りますね。圧縮も少し下がるでしょうが、純正品の信頼性を優先します。

ヘッドを準備します。

ヘッドを組付けます。

先にマフラーを取り付けます。

カムを組付けます。

バルブクリアランスを調整します。

タコメーターギヤのシール類を交換します。

純正と同じ長さのボルトでヘッドカバーを取り付けます。

イグニッションコイルを取り付けます。タンクのダンパーも新品交換しておきます。

エアクリBOX側のダクトは硬化していたので新品交換しました。これも、今でも純正新品が買えるのは素晴らしいですね。

ノーマルキャブを取り付けます。

真新しいケーブルでしたが動きが渋いので、スロットルホルダー側からエンジンオイルを給油しておきます。

エンジン始動チェックしたら雨が降ってきたので本日の作業は終了。チェック走行は明日行います。
