先日の筑波走行で発生した、ヘッドカバーとミッションカバーのクラックの件を修理します。
TOTまで間がないので、まだ十分対応できるいい時期に壊れてくれたという感じ。
ヘッドカバーはこんな感じ。走行前にはきれいだったのですが、走行後には前の方からオイルが飛散しています。オイルクーラーは問題ないので、カバーにクラックが入ったのでしょう。
うっすらとクラックのような線が見えますね。
ヘッドカバーを外します。
後期型のリブ付きヘッドカバーを使用していましたが、リブの前後にかけてクラックがあるようです。
裏側はこの時点ではよくわかりません。
スペアとして用意していた左側のヘッドカバーに交換します。
こちらもリブ付きの後期型をベースに、ブラック部分はセラコートで、サイドは純正と同様にポリッシュ仕上げでレストアしたものです。
新しいヘッドカバーを取り付けます。
クラックをカラーチェックで確認します。
洗浄後、赤の浸透剤を塗布してしばらく待ちます。
一旦、浸透剤を洗浄します。
次に、現像剤を塗布します。
乾燥するとクラックが浮かび上がってきます。
リブ共々クラックが入っています。対策品とはいえ、レースユースでは長くは持たないようです。
内側もみてみましょう。
こちらも赤い線が見えます。
このくらいのわずかなクラックでも、油温が高いと短時間でオイルが外まで漏れ出すのです。J系はこのようにヘッドカバーにクラックが入りやすいので、オイルが付いていたらクラックも疑ってみてください。
続いてミッションカバーの修理です。車体を右側に傾けます。
ミッションカバーを外します。
完全にクラックが進行し、ガイドパイプはグラグラしている状態です。根元にオイルシールは入っているので、ガイドパイプが折れてもオイルの飛散はないでしょう。こちらは改造している部分なので、クラックが入ってもいたしかたなし。
左が新しく準備しておいたカバーです。こちらはワークス車と同じ太い径で作ってみました。
新しいカバーを取り付けます。
クラッチレリーズの遊びも定期的に調整します。
ついでにオイル交換も。マフラーを外します。
オイルとフィルターを交換します。
外したマフラーもクラックチェックします。こちらもレースユースだと割れることがあるのですが、前回の補修痕は今のところ問題ないようです。
車両を復元してその他の部分も点検整備します。次の走行は水曜日です。