前回の「最低限整備」に続き、今回はよりよい状態へのステップアップの整備です。不動なのでレッカーサービスを利用してのお持ち込みとなりました。
前回は、マフラーとキャブ、点火系などの交換にとどめましたが、エンジンも含め調子良く走れる目途がついたので、今回は信頼性向上とハンドル・ステップなどのインターフェースの部分を改良します。
現状のハンドル周りはノーマルを油圧化したのみの状態です。
Z1Rはフロントカウルがあるので、ハンドル周りをきれいに乗りやすくまとめるには一定のノウハウが必要です。この車両はマスターがカウルに干渉するので、レバーが大きく前傾して乗りづらい状態です。
クラッチは油圧化されていますが、これはノーマルの機械式に戻します。
ブレーキレバーもこの通りきつい前傾状態です。マスターはこのままで、幅広ハンドルを使ってレイアウトを改善していきます。
外装を外します。ウオタニSP2は前回装着した物。今回はそれ以外の電装品もほとんど全て更新します。
メインハーネスやレギュレーター、ヒューズBOXも交換します。
既にフレーム加工がされている車両と解ったので、今回は潔くマフラーステーをカットし、マフラーカチ上げとワークスバックステップVer.2をフレーム直付けで取り付けます。
油圧のクラッチレリーズを外します。
メーターも外します。配線がぐちゃぐちゃでスポンジも痩せているので、全分解してレストアします。
フロントアップして、ステムベアリングの動作を確認します。とりあえずベアリングはスムーズです。
ハンドル、キャリパーと分解します。
前回の試乗の際フォークがスカスカだったので、フォークも外してオイル交換します。
フォーク単体で動作を確認します。片側は減衰力がありません。オイルがほとんど抜けているもよう。
フォーク2本分の抜いたオイルがこちら。両方で200cc強しかありませんでした。大量に漏れているので、フォークオーバーホールも実施します。
外したステムはこちら。特に損傷はないようです。
ベアリングレースも圧痕や段付き無いようです。
目視ではシマシマになっていますが、交換するほどいたんではいません。
外した電装系はこちら。メインハーネスと補器類です。全て交換します。