スイングアームにガタが発生し、高速でブレるほどとのことで点検します。
ジャッキアップしてスイングアームを揺すると、ピボットのスラスト方向にかなりのガタがあります。
同時に、リヤサスをナイトロンに変更するので、デモ車から外した同仕様のサスで取り付け確認します。
せっかくリヤサスを新調するなら、リヤの車高を上げたいところですが、ノーマルのマフラーステーがあるので検討が必要です。
こちらのサスは全長が365ミリなので、エンドアイで最短の360ミリに縮めます。
マフラーステーとスイングアームのクリアランスは3ミリほど確保できることが確認できました。この長さでオーダーします。
スイングアームを点検するので外します。
ピボットベアリングは交換済みのようできれいです。ベアリングの消耗ではないようです。
センターのスリーブは、スイングアームより1ミリ以上長い物が使われており、これがスラストガタの原因でした。
ガタはシムで調整します。
エンドキャップの中に、片側0.5ミリづつのシムを入れて、スラストガタを1ミリ減らします。
過去のブレーキフルード漏れで塗装が剥離していたので、研磨して塗装しておきます。
スイングアームピボットのセルフロックナットは、潰れているので交換します。
スイングアームのガタはこれでなくなりました。
ナイトロンの取り付け確認の続きです。チェーンとスプリングのクリアランスが狭いので修正します。
サス受けを広ます。
3ミリ広くした状態で締め付け、プレートを修正します。
3ミリのワッシャーをサスの内側に入れオフセットさせます。これでクリアランスは確保できました。
サスの納期は1ヶ月以上かかるので、とりあえず原状復帰します。チェーンケースも少し切り欠く必要がありそうです。
リヤ周り終了です。
リヤサス交換に合わせ、フォークオイルも交換しておきます。
スプリングを抜き、交換時規定量のオイルを充填します。
オイルレベルはマニュアル通りにします。
上から注射器で吸い取り、規定のオイルレベルに合わせます。
今回の作業は完了です。スペシャルオーダーするナイトロンのリヤサスの完成をお楽しみに。