エンジンオイル漏れ修理のご依頼です。カムプラグの辺りにオイルが付いていますが、出所が特定できていません。
一旦きれいに脱脂した後、カラーチェックの現像剤を塗布してしばらく走っていただきます。
15分くらい走行していただきましたが、まだオイルは漏れてきません。カムチェーン周りの異音も聞こえます。
おそらくカムプラグからだろうということで作業に掛かります。
ヘッドカバーを外します。ついでにカムホルダーネジのトルクを確認しておきます。
クランクをレンチで回すと、カムチェーンに大きなたるみがあることが解りました。カムチェーンテンショナーが引っ込んでしまうようです。
マフラーからの白煙も少しあったので、シリンダー内を内視鏡で点検します。大きなキズはありませんが、ピストンがオイリーな気筒もあり、オイルが回っていることも解りました。
カムプラグを外し、古いガスケットをきれいに剥がし、脱脂します。
カムプラグもよく脱脂してから取り付けます。
続いてカムチェーンテンショナーも交換します。
外したものは荷重をかけるとプランジャーが戻ってしまう状態で、もう交換時期でした。右側の純正新品に交換します。
新しいテンショナーを取り付けます。正規の向きは左です。
クランクをレンチで正逆転します。カムチェーンのたるみは無くなりました。
進角装置のガバナーの動きが渋いので分解点検します。
グリス切れだったのでグリスアップします。使用するグリスは必ず耐熱グリスを使用します。こちらの耐熱グリスは200℃まで大丈夫なものです。
ガバナーの動きもスムーズになりました。エンジン始動チェックすると、カムチェーン周りの異音も消えました。
今回の作業はこれで終了です。日帰りで済みましたね。