先日、筑波サーキットの最終コーナー中ほどでコースアウト、グラベルで転倒した時のダメージを修復します。

最後は右側に倒れていましたが、ヘッドライトとメーター辺りにも正面からのダメージがあります。ライダー曰く、グラベルに脚を取られフロント方向に投げ飛ばされたらしく、縦回転しそうになったところで止まったもよう。テール周りには大きなダメージはありません。あそこはフカフカなグラベルなのでクッションになったのでしょう。

フォークを真横から透かして見ます。左右のフォークは平行なので曲がっていないようです。

左右のステップやウインカーもほぼ無事です。外傷はヘッドライト周りにとどまっていますが、グラベルをキャブが吸い込んだ可能性があります。

ファンネル内には小石が入っており、土ぼこりで汚れています。

スロットルバルブを開けて覗くと、極わずかな土の粒のような粒子がいくつか見られます。

キャブを外して点検します。

スピゴット側にも土の粒があります。

量はわずかですが、エンジン内にも達していることでしょう。

インマニから内視鏡を入れて観察します。

数粒の粒子が見えますね。

プラグホールから内視鏡を入れてシリンダー内を見てみます。

ピストンの外周に数粒の粒子が見えます。シリンダー壁には特にダメージはありません。ピストンのリセスにはバルブのスタンプが付いていますね。

インマニとシリンダー内を念入りにエアブローします。幸い、先ほどの粒子は全て取り除けたので、エンジン分解はしなくても大丈夫です。

キャブも清掃だけで大丈夫です。

ヘッドライト周りを修復します。

ヘッドライトケース内にも多量のグラベルがありますね。

左右のヘッドライトステーは変形したので外して修正します。ステーは半割れにしてバンド止めなので簡単に外せます。

曲がりも極僅か。クラックなどはありません。

バイスに挟んで修正します。

修正完了です。

ライト周りを復元します。レンズは割れておらずキズのみです。

曲がったハンドルを外します。スイッチやレバーは無事でした。

新品のスーパーバイクハンドルとバーエンドを使って復元します。

フロントフェンダーは手持ちの純正品を使用することに。

思ったより軽症で済んでよかったですね。TOT頑張りましょう!
