エンジン不調修理の続きです。
摩耗していたフロントスプロケ、新品が入荷したので交換します。
固定は、純正ボルトと純正同形状の社外品ロックワッシャーです。順番はこの通り。
ボルトは規定トルクでしっかりと。
緩み止めのワッシャーを被せ、爪を曲げて固定します。
スプロケカバーを取り付けます。
先ずはクラッチレバーのところのアジャスターを隙間2~3ミリにセットします。
ボルトの方の切り欠きは、雨など入らないよう下向きがいいでしょう。
続いてレリーズレバーの遊びを規定値に調整します。
最後にケーブル中間のアジャスターでレバーの遊びを調整します。
レバーの遊びはエンジン冷間時に概ね2~3ミリです。あまり広くするとクラッチの切れが悪くなるのでご注意を。ちなみに温間時はこの遊びは5ミリ位に広がります。
最後にケーブルがマフラーに接触しないよう純正のクランプで緩く固定します。ケーブルは上下にスライドするように。ハンドルを切るとケーブルは上下に動くので。
続いてシフトリンク関係。軸は摩耗の少ない純正品と交換します。
スナップリングは脱落しないよう新品を使います。
グリスで潤滑し取り付けます。
クランプのボルトは強度が必要なので純正ボルトを使用します。
頭に「9」とあればクロモリ製の高強度ボルトの印です。「4」や「7」は強度が低いのでここには使用不可です。スチールのキャップボルトはクロモリ製なので使用可能、ステンレスのキャップボルトは強度が低いので使用不可です。
ロッドの長さを変えてペダル高さを調整します。ガタが少なくなりいい感じです。
試運転とキャブ調整に向かいます。
エンジンの異音も改めて表でチェック。油温が上がった時の音量は冷間時とあまり変わらず。
エアスクリューを調整、ニードルストレート径はちょうどいい感じ。
スロットル開度1/4付近が少しもたつきます。
ここの受け持ちは主にニードルのクリップ段です。タンクを外して上からニードルにアクセスします。
現在は7段中の4段目。濃い薄いは判別しづらかったので、先ずはクリップを上の段へひとつずらします。
更にもたつくようになったので、逆方向にクリップ段をづらしていきます。
ピッタリ合うと鋭いレスポンスになります。今回の場合、クリップ段は下から2番目がベストでした。因みにニードルはYY8です。
ここまでのセッティングは4000rpm以下、スロットル開度1/2以下でやっていますが、これ以上の回転はエンジン異音を直してから行います。