S1スイングアームの修理に続き、ダイマグホイールにも新たに不具合が見つかりました。
スプロケット取り付けネジの穴にはヘリサートが入っています。
傷んだネジによる引上げなどで、数ヶ所ヘリサートが飛び出してきています。
飛び出したヘリサートは、一旦抜いて新しものを入れ直します。
スムーズに抜けたので、ホイール側のネジヤマは無事のようです。
念のため6ヵ所全て交換します。
ヘリサートタップでネジ山をきれいに修正します。
ホイール側のネジ山は全てきれいなので、このままヘリサートを入れ直せば大丈夫でしょう。ヘリサートは化成処理後に挿入します。
化成処理するのでベアリングを外します。スプロケ側は2列に入っていましたが、抵抗も無く簡単に抜けてきました。
奥のベアリングも無抵抗で抜けてきました。外したベアリングを当ててみると、手で抜き差しできるほど内径が広がっています。このままでは走行不可です。修理かホイール交換が必要です。
動画で見るとこんな感じです。
スプロケットの内径が当たる部分も、摩耗でだいぶ削れています。この部分の修理は、内径を大きく切削し、別に製作したベアリングハウジングを強圧入して再構築します。同時にスプロケ内径部も新規に形成できます。
ディスタンスカラーは特に問題無いように見えます。
締め過ぎによる座屈などもありません。全長が適正かどうかは未確認です。
続いてフロント。
S1ローター装着とのことですが、ホイールにベアリングが入るタイプだそうです。
ベアリングが入るのに、ハウジング部分も塗装が乗っています。塗装は強度が無く、内径も不正確、締め代も確保できないのでここもベアリングが緩くなっているということでしょう。要修理かホイール交換が必要です。修理の場合は内径を削るので、スピードメーターギヤBOXは付かなくなりますが、既にアウトプットシャフト取出しタイプに変更予定なのでそれで対応可能です。
ディスク取り付け面も塗装されています。ここも塗装してはいけない部分です。ローターの振れやボルトの緩みに繋がります。こういう塗装しない部分は、化成処理のまま塗装はマスキングして仕上げることになります。