Z1100R K.N様 S1スイングアームの修理 寸法取り

  

修理にあたり、寸法取りします。ピボットはキャップが付くタイプで、全幅236.8ミリ。ノーマルのフレーム内幅が平均236ミリ、それより0.8ミリ広い状態でなので、装着の際はかなりきついでしょう。おそらく、キャップ無しでZ1系フレームに入るように設計されたものだと思われます。

 

その他の部分はS1スイングアームと酷似しており、ほぼフルコピー品と言っていいでしょう。

 

弊社デモ車のS1スイングアームもフルコピー品ですが、これとは微妙に各部の寸法は異なっていました。コピーしたメーカーが違うようです。

  

今回のクラックの原因の一端ともなったと思われる部分がこちら。エキセントリックハウジングの溶接ビードは、ハウジング端面より盛り上がっている部分が多くあります。ここにアクスルシャフトのフランジやホイールカラーなどが乗り上げた状態でアクスルを締め付けたりエキセントリックを回したりすると、予期せぬ問題が生じたりします。

 

右の内側も大きく出っ張ったビードがあります。

 

外側も同様にビードが出ています。なので、ビードの出っ張りは予め削っておいた方がいいでしょう。他にも対策として、エキセントリックをハウジングの幅より0.5ミリほど幅広に作るなども有効です。

 

作り直す予定のエキセントリックハウジングを図面化しました。これを外注で製作し、弊社で交換作業をする予定です。