S1シート製作 試作品の修正

  

先日出来上がったワークスS1シートの試作品2個の内、Z1100B2のスポンジを成形して作った方ですが、使用したスポンジが比較的柔らかい物だったので、タンデム部分のエッジがぼやけて丸みを帯びてしまいました。

 

左はワークスS1スポンジそのままに表皮を張ったもので、それと比べるとよりかまぼこ状に肩が丸くなっています。そこでこれを修正します。

 

一旦組んだシートを分解します。

 

右が修正する丸い方です。

 

針を外し表皮をかがします。

 

針が全部外れました。

 

表皮を剥がすとこんな感じ。全面に薄いスポンジが追加されています。

 

先端部分は鋭角にしたかったのですが、かなり膨らんでしまっています。

 

平らに削ります。

 

このトンガリ具合が欲しい形です。

 

タンデム部分の白いスポンジも剥がします。

 

角を硬いスポンジに置き換えるため、斜めに大きく削り取ります。

 

硬いスポンジはこちらを使用します。NRスポンジゴムで、入手が容易で硬さも安定しています。

 

張り付ける部分の両側にスプレーボンドを塗布します。

 

ボンドが生乾きの状態で貼付け、テープで固定します。

 

15分ほどで作業できる状態までくっつきました。

 

ベルトサンダーで成形します。

 

成形後はこちら。表皮を張る際にかなり引っ張るので、角アールがどのくらい表の形状に現れるか、先ずは角張ったまま表皮を張ってみます。

 

表皮を乗せて前後左右を位置決めします。

 

前後のセンターを止め、サイドはシワを伸ばしながら左右交互にタッカーで止めていきます。

 

表皮が張れました。

 

割と明確にエッジが解りますね。あとは角をアール加工すれば狙った角の形にできそうです。

 

先端もとがった形になり狙い通りです。

 

右がワークスS1、左が修正した方です。

 

車体に乗せてみます。いい感じになりそうです。

 

角アールを付けるため、もう一度表皮を剥がします。

 

粗いサンドペーパーで成形します。

 

後端も少しエッジが欲しいので同様に硬いスポンジに置き換えました。

 

再度表皮を張ります。

 

だいぶコツも分かってきました。

 

タッカーの針の並びも見栄えよく打つようにします。

 

前回よりシワなく張れました。

 

タンデム部分の角張り具合もちょうどいい感じです。

 

表皮は一品ずつ若干違うので、タックロールの位置は若干ずれたりします。

 

修正した方をもう一度組み立てます。

 

バイクに取り付けて全体のバランスを見ます。いい感じになりました。

 

R1のスポンジならこの角アール問題は発生しないのですが、JやB2のスポンジを使う場合はこの手法で解決できそうです。

 

加工は後3個控えていますが、#5と#8はR1スポンジなのでこのまま表皮を張れば大丈夫でしょう。

 

R1スポンジはここの角が結構硬くできています。

 

#3はR1スポンジでしたが角が大きくカットされており、そこにブルーのチップスポンジを盛って整形したので、これも角を硬くする処理をします。先ほどと同様に角をカットします。

 

角にNRゴムスポンジを貼り付けます。

 

テープで固定します。

 

ボンドが固まったらベルトサンダーで成形します。

 

ベルトサンダーでエッジが出るまで成形します。

 

最後にサンドペーパーで削り、角アールの大きさを調整します。

 

エッジ強化の完成です。

 

スポンジが固いので、表皮を張ったあともほぼこのアールが表面に現れることになるでしょう。これで第2試作に進みます。