午後から雨の予報なので、朝からキャブセッティングに向かいます。
こちらのFCR35はチューンドZ1000Rに付いていたキャブなので、大方はセッティングが出ていると思いますが、このZ1Rはエンジンの仕様もマフラーも違うので、さてどのくらいセッティングが変わってくるでしょうか。
初めにガレージ周辺でスロットル低開度のセッティングを進めます。
完全暖気後、先ずエアスクリューを調整します。
スピードの出せない一般道では、主にスロットル開度1/4前後のセッティングがメインになり、ジェットニードルのストレート径やクリップ段位置の選定を行います。
スロットル低開度のセッティングが済んだら、次はメインジェットの選定のため高速道へ向かいます。
メインジェットはスロットル全開を最低3秒程度は維持して評価します。
かなり大きなメインジェットが付いているので、ここから徐々に小さくしていきます。フロートチャンバーのドレンを外す際は、平たいこのようなパッケージをガソリン受けに使うと便利です。出てきたガソリンはそのままタンクに戻します。
メインジェットも専用のドライバーで脱着します。
5回ぐらいはセットを替えて変化を見ます。
オイルクーラーホース横出し車は、キャブの整備性が悪いのでキャブを外して行うこともあります。
メインジェットが決まったところで、ジェットニードルのクリップ段も再調整が必要になりました。
クリップ段を1段上にして、ガソリン流量を絞ります。
スロットル全域で最大パワーが出るようになったところで、不作動にしてあった加速ポンプの縛りを切り、最後に加速ポンプの動作を追加して全体のまとまり具合を評価します。
加速ポンプの吐出を確認します。
点火時期は、ダイヤル「0」で高回転は特に問題無いですが、低回転時のワイドオープンでノッキングするので、若干リタードさせておきます。
現状でのキャブセッティングは終了しました。エンジンスペックはモリワキピストンとハイカムの組み合わせとのことで、高レスポンスでハイパワーなZ1Rです。このあとショートスピゴットが入荷したら交換して完成の予定です。
バッフルはスモールなので、かなり静かな仕様です。