スイングアーム製作のご依頼です。ノーマルのZ1000R2に取り付けるとのことで、ホイールもノーマルのままで行かれるそうです。先ずはスイングアームの素材選びから始めます。
ストックの中から程度のいいノーマルスイングアームを2本選びました。上がZ1100B2、下がZ1000Jです。
因みにZ1100B2のスイングアームはZ1000Rと同じです。Z1000Jと比較すると、チェーン引きのプレートの形状と長さが若干違います。リヤアクスルのスライド範囲はかなりラップしているので、同じホイールベースも可能です。今回は上のB2純正をベースにします。
初めにキャッチタンク部分の部材を切り出すのでスチール板にマーキングします。
スチール板をシャーリングで切ります。
手動のシャーリングですが、厚さ2ミリくらいの鉄板ならサクサク切れます。
キャッチタンク部分の部材ができました。
大きい方は曲げ加工します。
曲げ角度はサンプルのスイングアームに倣います。
2回曲げ。
4回曲げて完成。
裏側の板も取り付け、スイングアームに溶接で仮付けします。
両サイドから左右均等に溶接していきます。ピボット部分の溶接は一気にやるとひずみやすいので、そこは少しずつ。
箱型が形成されればもうほとんど歪むこともありません。
続いてトラス部分のパイプ材を切り出し、パイプベンダーで曲げ加工します。
曲げたパイプを所定の長さと角度にカットします。
スイングアームにセットし、溶接で仮付けします。
全体を溶接して仕上げます。
この時点で歪が無いことを確認しておきます。今回はキャッチタンク機構を作り込まないので、あとは三角プレートを溶接すれば完成です。